米国のシリア軍事介入と尖閣問題の関係 | 太平洋戦争史と心霊世界

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 元外交官の佐藤優氏が米国のシリア軍事介入についての解説を行っています。

 日本が米国のシリア軍事介入を支持するのは、尖閣諸島問題を日本側が有利に展開させるための戦略であると述べています。

 

 

2013-09.05 佐藤優 あさラジ(2615

http://p.tl/UE7M


シリア化学兵器使用 
 
  

以下、佐藤優氏の解説

 

 「アメリカはシリアを攻撃することは決めている。ただちょっともたついているのは、日本とアメリカの制度がもともと違う。大統領は陸軍・海軍・空軍の三軒の長である。ところが宣戦布告を決める権利、戦争を始めることを決める権限は議会にある。

 

だから毎年年末に国防授権法というものが出てくる。それで今こういう大変になっている問題はいちいち議会で事前承認を得なくて大統領がやっていいですよと、こういう構成になる。国防授権法があるから、(戦争開始は)大統領の決断で議会は関係ないみたいに言われている。ところが権限は本来議会にある。

 

今回色々な議論になってきて、特に同盟国のイギリスも出ていかないことになったから、もう1回議会の意思を確認しておくと。後で国民の意思と違うことやったと言われないようにと、保険を掛けている。議会はゴーサイン出す。じゃそうすると、国連を経ないでまた一方的行為をするのかどうかと。でもするでしょうね。

 

となると日本はどういう選択をするのか。アメリカを支持するという選択肢しかないと思う。どうしてか?


シリア地図 

 

本当はシリアのことなんか、アメリカはどうでもいい。シリアの隣に何ていう国があるか、地図を見てみると、アメリカにとって最重要国のイスラエルがある。シリアが毒ガスを使うようになって混乱をすると、それがイスラエルに対して使いかねない。これをけん制することが最大の目的である。

 

じゃ日本に、翻ってみると、尖閣諸島に中国軍が上陸したときに、米軍が出てくるかどうか?日本との関係に比べたら、圧倒的にイスラエルとの関係の方がアメリカには深い。あの、シリアに(アメリカが)イスラエルを守るために出ないということならば、尖閣なんかに絶対出てこない。

 

だから日本としては、今回はアメリカのシリア介入に積極的に協力するという形で、尖閣有事の際の担保を取るというのが、恐らく日本の国家戦略なんだと思う。

 

帝国主義的な発想で、人の国のことなんか全然考えてないんですけどね。日本の国益というのは何なのかというと、尖閣を守るということ。で、それを前提にしたあと色んな理屈を考えればいいと思う」


     双葉 双葉         双葉 双葉         双葉 双葉 

 

 

【スピリチュアリズム視点からの見方】

 

 

 ここからはスピリチュアリズムを視点とした見解になります。ご興味のある方はよろしければご覧ください。

 

アメリカのシリアへの軍事介入を日本が支持するということは、尖閣諸島を守るという日本の国益につながります。

 

 つまりその動機は日本のためという大義名分を立てることはできます。しかし一方で佐藤氏が解説したように、シリアが爆撃され、無辜の市民が巻き添えで殺害されても一向に構わないという、他国に配慮しない利己的手段が日本の外交で展開されようとしています。

 

 佐藤氏は現状ではアメリカを支持するほかないと主張していますから、方策として日本はこれしか選択できないのでしょう。

 

しかし外交政策に大義名分は立っても、その手段は利己的ですから、結果的に尖閣諸島は担保されても、いずれ日本に利己的手段を使った反動として、何らかのトラブルがもたらされる可能性が強いです。

 

 それは例えばシリアやイスラム教徒から恨みを買い、海外邦人が報復のターゲットとなるなどの被害がもたらされるのかもしれません。

 

 外交政策を展開するにしても、その目的・手段とも利己性をなるべく伴わないほうがトラブルも少なくて済むのです。

 

しかし現在の外交は世界的に見ても、どの国も100%自国の国益のために動くことが普通であると佐藤氏は述べています。

 

従って現状のより良い対策として出来ることは、まず日本の国益になり、次にできるだけ他国にも配慮した外交政策を選び取る、ということしかないのではと思います。