【映画 / DVD】「愛と青春の旅立ち」に見る結婚観 | 太平洋戦争史と心霊世界

太平洋戦争史と心霊世界

海軍を中心とした15年戦争史、自衛隊、霊界通信『シルバーバーチの霊訓』、
自身の病気(炎症性乳がん)について書いています。


原題:An Officer and a Gentleman、言語:英語、
公開:
1982(昭和57)年、製作国:アメリカ、
時間:
124分、監督:テイラー・ハックフォード、
出演者:リチャード・ギア、ルイス・ゴセット・ジュニア、デブラ・ウィンガー


タイトル

 

 この映画は第二次大戦モノではないですが、一応アメリカ海軍映画なのでいいですよね?(^_^;)

 

少し前ですが、スポーツジムのテレビで自衛官のお見合い(合コン?)番組を放送しているのを見て、なぜかこの映画を思い出してしまったのが、記事を書くきっかけでした。(自宅にはテレビがない)

 

古い映画でご存じの方も多いと思いますので、以下簡単なあらすじを付記します。

 

 

 海軍士官学校のパイロット候補生として入学したザック・メイヨ。彼は親友・シドをはじめとする同期生と共に、しごきを受けながら卒業まで、13週間にわたる厳しい訓練に耐え抜く。

 

その士官候補生たちに、あわよくば結婚を狙う地元の女性たちが群がる。ザックポーラと、シドリネットと親密な仲になる。ところがシドは訓練終了間近に適性の無さに気が付き、自主退学を申し出る。

 

そしてリネットに求婚するのだが、海軍士官との結婚生活を夢見ていたリネットは、それを拒否する。絶望したシドは、モーテルの一室で命を絶ってしまうのだった。

 

 

玉の輿をねらう町の女性たち

玉の輿をねらう町の女性たち。赤いドレスがポーラデブラ・ウィンガー)、水色がリネットリサ・ブロント)。

ポーラとザック ポーラはザック(右・リチャード・ギア)と親密な仲になります。

 

ポーラは「今が楽しめればいい」と言っていますが、後から結婚のことをほのめかしたり、思いが揺れ動きます。それを煩わしく思ったザックは、彼女との連絡を絶ってしまいます。


ザックとシド 左がザックで、右が親友のシドデヴィッド・キース)。

 

シド「ポーラはひどく落ち込んでいるそうだぜ」

 

ザック「女はやっかいだな。何も考えずに楽しむだけと言って――そうはいかない」

 

 アメリカ女性でも、こうまでして海軍士官と結婚したい人がいるんでしょうね。しかしこれは私の見聞の範囲内ですが、実際の一般アメリカ人カップルを見ると、精神的結びつきをより重視しているように見えます。

 

だから相手に対しても、ウィットやユーモアに富んだ会話ができるとか、人柄を相当重んじている感じがします。男女とも生真面目一方というのは、日本では評価されますが、北米ではウケません。

 

 日本では男性がお金を稼いできて、女性が家事をするという意識が非常に強いように思います。極端に言えば、商品取引みたいに見えます。私は家事労働力を提供するから、あなたはお金を出してちょうだい、みたいな。

 

日本では、女性であると必ず料理人であるとみなされ、母親のような役割をひどく期待される雰囲気を感じます。

 

私が住んでいたのはカナダで価値観もアメリカ人と似ているのですが、男性を観察してみても「女性は料理作ってくれる人」という期待感はなく、ともかく第一に人柄が合うというのが必須条件なのではないかと思いました。

 

アメリカ人は料理など物理的な依存は日本人ほどしない代わり、精神的にお互いに依存する部分が多いので、愛情が無くなると、すぐに離婚してしまう印象があります。良く言えば率直で言行一致しています。

 

日本ではそこまで2人の仲が険悪化しても、収入が得られるからとか、家事をやってくれるからという、物理的な理由でなかなか離婚しないことも多いですよね?

 

アメリカのカップルは精神的にお互い依存するが、日本のカップルは物理的に相手に依存する傾向がある。これはあくまで一般論ですが、結婚は日本人のほうがお互いの関係が形骸化している割合が多いのかもしれません。

 

それと海軍士官と結婚するために、あくせく努力できるなら、いっそのこと自分が士官になったらどうだ?と思うのですが、そういう発想はないのでしょうか。そのほうが確実なのでは?私も女性なんですが、彼女らの考えることがわかりません。

婚約指輪 
シドが婚約指輪を見せ、求婚するとリネットは大喜びしますが、シドが士官学校を自主退学したと知り、急にトーンダウン・・・

本音 

  つい本音が出てしまいました。

 

リネット「私はパイロットと結婚して外国へ行きたいの」

「あんなオクラホマの田舎者と誰が結婚など」 

リネット「あんなオクラホマの田舎者(シドのこと)と誰が結婚など」

 

 私には絆のない結婚は物々交換に見えてしまうんですけど。彼女が欲しいのは相手の社会的地位やステータスで、相手を気に入っているからではない。取り替え可能な物と同じ。

 

この種の結婚をする人同士は、自分がモノとみなされるということに、お互い気にならないのだろうかと思います。

 

 以前、「ウチのカミさんは、あなたは給料だけ稼いで来ればもういいっていうんだ」と力なく語っている男性がいました。つまり関係が冷え切っていて、奥さんは旦那が給料だけは運んできてくれるので、それでかろうじて離婚せずに関係を保っていると言うのです。

 

このような内容を堂々と人前で告白するのもどうかと思うのですが、もしかして暗に「オレは空いているから相手募集中」と主張しているんでしょうか?こういうのも悲しいですね。


ハッピーエンド ザックは最後に無事士官学校を卒業し、ポーラと結ばれてハッピーエンドとなり話は終わります。

 

でもザックは利己的な一面も持っていたし、性格は一朝一夕に直るものではないですから、この後結婚してもどうなったんだろうと思いますね。( ̄_ ̄ i)

 

以上、辛口のコメントでした。