
戦争の話を聞くと、あんなひどい戦争で死んだ方々は実に気の毒だった、という感情が生れてきます。中には哀悼の意を示すために靖国神社などに参拝される方もいらっしゃるかもしれません。
今回はこの戦死された方々を、スピリチュアリズムの視点から、高級霊が語った霊界の様子に当てはめて考えてみたいと思います。これは形而上学的な話になりますので、ご興味ない方はスキップされてください。
例えば太平洋戦争で戦死された将兵や民間人の方々ですが、既に戦後70年近く経っています。これはあくまで私の推測ですが、大半の他界された方々は無事霊界の方へ行っているのではないかと思います。
シルバーバーチは確か大半は霊界入りして、少数は地縛霊になると述べています。だからやはり戦死者の一部は今だに死の自覚がなく、自分がこしらえた幻覚の戦場で戦ったり、逃げ惑ったりしているのかもしれません。
戦後70年も戦っているのかと驚くかもしれませんが、霊界と地上界では時間の流れが違います。地上時間では70年でも、地縛霊から見るとほんのわずかな時間にしか感じない場合があるようです。これは霊界には地上のような時間の流れがないことから、このような差異が生じます。
また戦後これだけ年月が経っていると、そろそろ霊界に帰った戦死者の中には、再生して(生まれ変わって)地上で生きている人も一部におられるかもしれません。しかし本人の記憶は全部リセットされていますので、自分が前世で何者であったのかは当然覚えていません。
まだ戦い続けている地縛霊を地上から人間が救おうとしても、どう救うのかという処方箋がわからなければ、どうにもなりません。
地縛霊がまだ戦争は続いていると思い込んでいる間は、厚い思い込みの思考バリアに阻まれ、霊界からの救済霊さえも接触できないそうです。地縛霊が「これは何だか変だ」と気付きだすと、思考のバリアが崩れてきて、初めて霊界の方でも助けの手が入り、霊界に連れて来ることが可能になります。
ですから実は、地上からいくら「成仏してください」と祈っても、普通は地縛霊には効かないのです。そろそろ自縛状態が終わりに差し掛かった時、効果が出るかもしれませんが、それも波長が地縛霊と一致する人に限ります。
どのような人が波長が合うかというと、まずその地縛霊と親しかった人と言われています。例えば自分が知らない人が自殺した現場を通りかかり、「早く成仏してください」とその場で手を合わせても、自分とその人は何の繋がりもないので波長が合わない、つまり祈っても相手に念が届かないので効果が出ないのです。
まれに霊媒体質者で地縛霊の思考が読める方がいます。この場合は地縛霊を説得できる立場にいるのですが、地縛霊にどうしたら成仏(霊界入り)できるのかを説明できなければなりません。そこで霊界へどう行くのか、霊界とはどういう所なのかという知識が必要となります。
そんな訳で特に霊と接触できる方には、高級霊の語る霊界についての知識を知っていただければと思います。このブログが一助になれば幸いですが。
以上のように、実は戦死者は霊界へ行ってしまいますので、供養するのに立派なお墓などは必要ないのです。地上には靖国神社など英霊を供養する場所もありますが、残念ながら必ずしも必要な物ではありません。霊界で神社などの物質でできている物は役に立たないからです。
しかし霊界は思念の世界であり、気持ちが重要です。戦死された方々は参拝者が自分たちを気にかけてくれるという、その気持ちをきっと有難く霊界で受け取っていると思います。ですから哀悼の意を捧げるという行為は、人のためになりますから参拝はご自由に行われてください。
霊界では物質に価値はないのですから、考えてみると遺骨も本当は特別扱いをして、掘り出したりする必要もないことに気付きます。
心霊話で時々、自分の遺骨を気にする霊の話などが出てくるかもしれません。しかしその手の霊は地縛霊か、霊界の相当低い界にいて、霊界の実態をわかっていない霊であるというのが、高級霊からの意見です。
霊の方も成仏して霊界入りすると、自分のお墓や遺骨などの物質には全く関心がなくなってしまうそうです。自分の骨もいわば、切った髪の毛や爪のような不要な物に見えてくるのではないでしょうか。
けれども戦死者の遺骨収集を行うのは全く個人の自由だと思います。その行為にしても、戦死者を悼むという人のためを思ってのことですから、善意は無駄にならないと思います。
ただ「もしかして、霊界はあるのでは?」と思い始めた方は、死者を祀る華美な物質偏重から徐々にシフトしていただければ嬉しいですね。