
昭和の戦時中に出版されたジョーク集です。
●「理 屈」
妻君「あなた、お願いですからわたしのためにお酒を止めてください」
酔った夫「冗談いうない、俺はお前のために飲んでるんじゃないよ」
(『キング』大日本雄弁会講談社、昭和17年8月号)
●「新しい解釈」
甲「銃後で『月月火水木金金』といったら、どういうことになるだろう」
乙「そりゃ決っているよ、月月火水をいとわず、木々と働いて貯金献金をすることだよ」
(『キング』大日本雄弁会講談社、昭和17年8月号)
【解説】「月月火水木金金」は海軍が休日返上の猛訓練を行っていたとき、1908(明治41)年に海軍大尉・津留雄三が、「これでは、まるで月月火水木金金じゃないか」といった言葉が海軍内に広まったものです。
●「統計が示す」
患者「先生、本当のところ私の病気は治るでしょうか」
医者「いや、心配御無用です。あなたの病気は百人に一人助かることになっておりまして、私の手にかけたのでは、今まで九十九人死んでおりますから、百人目のあなたは全快確実です」
(『富士』大日本雄弁会講談社、昭和19年3月号)