甲板士官 | 太平洋戦争史と心霊世界

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甲板士官 


 甲板士官は現在の海自にも存在するようですが、これは旧海軍の解説です。甲板士官の話はあまり海軍関連の書籍にも出てきませんが、艦内をくまなく監視してまわる怖い存在でした。

 

逸話でも「うるさい甲板士官」とか、意地の悪い描写が出てきたりして、あまり印象の良い役回りではないようです。

 

実際には甲板士官という肩書は公式な職務にはなく、通称でそのように呼ばれていました。

 仕事としては、艦長など上層の命令を下士官兵に迅速確実に実行させたり、艦内の衛生外観の維持に注意し、甲板要具・甲板清掃の点検・報告、下士官兵が行う作業に滞りがないか監視する役割などがありました。

 

甲板士官は通常、副長付の若い中尉か少尉、または兵科士官候補生(つまり兵学校出たての見習い)が勤めました。

 

そして寒い冬でも夏でもズボンの裾をまくりあげ、裸足で甲板上をくまなく歩き回っていました。このズボンをまくってスネを出して歩いている格好から、「ニワトリ」にわとり とも呼ばれていました。

 

 映画「戦艦大和」(1953年公開)に甲板士官が登場する場面がありましたので、この部分を取り上げてみます。



戦艦大和の甲板士官1 
戦艦大和の甲板で、左のズボンをまくり上げた甲板士官が、右側の兵に絡んでいます。

戦艦大和の甲板士官2 

右の兵に何度も敬礼の練習をさせています。これは嫌がらせですね~


戦艦大和の甲板士官3 

しかも甲板士官(左)が言いがかりをつけている相手は、自分の父親くらいの一水です。 


戦艦大和の甲板士官4 

「お前はなっとらん!」と甲板士官(左)が一水(右)に殴りかかろうとした時、「やめろ!」という声がしたので振り向くと、上官が立っていました。



 やっぱり甲板士官はイメージ良くないですね~。  こういう体罰は、見ている方も苦しくなります。私としてはなくなってほしいですね。