
考えてみれば、今までガレキ拡散問題を掲載したことがありませんでしたので、3回に分けて取り上げます。テレビ・新聞のみで情報を得ている方は気付かないかもしれませんが、ガレキ拡散は日本人全体にとっても決して良くない結果をもたらします。
昨年は政府・行政府がマスコミを通じて「被災地の為に全国でガレキ処理を」と情に強く訴えかける広報を行っていましたが、これは広域ガレキ処理には利権が絡んでいる為です。
政府は今もなお、原発事故に対して誰も責任をとっておらず、とても被災者の立場に立った施政を行っているようには見えません。にもかかわらず、広域ガレキ処理だけを「被災者の為」と、必死に人道的見地から推進するのは何かおかしいと思わなければなりません。
ガレキ拡散に関して、何が問題となるのかをまとめてみました。資料として以下のPDFファイルを主に使用しました。この資料は大変分かりやすく役に立ちます。
【PDF】大阪市のガレキ試験焼却による大気汚染(6p)
前編では以下の青の項目を取り上げます。
■ガレキの放射線量は危険レベル
■放射線の測定方法がインチキ
■バグフィルターでセシウムは排除できない
■ガレキは被災地で処理可能なのに禁止する環境省
■広域ガレキ処理を推進するのは利権のため
■国民の心情に訴えるプロパガンダ報道
■ガレキの放射線量は危険レベル
岩手など、福島の被災地からはずれた地域のガレキにも、多量の放射性物質が含まれています。下の表は岩手県の家庭ごみを燃やしている一般焼却炉から検出されたセシウムです。多くの地域でセシウムは100ベクレルをはるかに超えています。 一般廃棄物焼却施設における焼却灰の放射性セシウム濃度測定結果一覧(岩手県)
セシウム100/kgベクレルというのは、震災前であれば黄色いドラム缶に入れて、厳重に管理されるレベルの量でした。(下の画像・左)これを見ても、被災地のガレキがどれだけ汚染されているかが分かります。(左)ドラム缶で厳重管理される100ベクレル
(右)ガレキは福島だけでなく、広域に汚染されている
■放射線の測定方法がインチキ
ガレキの汚染濃度を空間線量計で計っているので、正確な数字が出ない。
空間線量計では放射性物質濃度は測れない。
ガレキが 5000ベクレル/Kgという高濃度に汚染されていたとしても、50センチ離れれば線量はわずか0.004マイクロシーベルトしかない。
5000ベクレル/Kgという数値は、先にも述べましたがとてつもない高濃度です。震災以前の空間放射線量は、東京(新宿)で0.028~0.079マイクロシーベルトとされていましたから、空間線量計では全然正確な数値が計れないことがわかります。
空間線量計でガレキの汚染濃度を計っている場面
外部被曝用の空間線量計(シーベルト)で、内部被曝(ベクレル)向けの値を計ろうとしても、正確な数値は出ません。
重要なのは浴びる量(外部被曝)ではなく、体の中に入る量(内部被曝)なのです。
体の中から受ける放射能の影響(内部被曝)は、外から浴びる影響(外部被曝)より遥かに大きいと言われています。
■バグフィルターでセシウムは排除できない
バグフィルターとは掃除機に付いているフィルターに似ており、焼却炉から出るダイオキシン(固体)を外に漏れないように取り込む装置です。
環境省は「ガレキを焼却しても、セシウムはフィルターで99.9%取れるから大丈夫」と言っています。しかし、バグフィルターを製造している会社10社全てに聞いても、「バグフィルターでセシウムが取れる」と答えた会社は1社もありませんでした。
なぜならセシウムは焼却すると一部は気体になり、バグフィルターを簡単に通り抜けてしまうからです。これは「パンツでおならを防げないのと全く同じ原理」と例えられています。( ´艸`)