現代人から見た植民地政策 【後編】 | 太平洋戦争史と心霊世界

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海軍を中心とした15年戦争史、自衛隊、霊界通信『シルバーバーチの霊訓』、
自身の病気(炎症性乳がん)について書いています。


雪原と木 



植民地のような過去に行われた政策を、現代人がどう捉えるのかは難しい問題です。

 

 道義心(道徳心)というものは、時代を経るに従い高くなっていきます。従って当時行った政策を当時の人間の道義心で見ればごく当たり前の行為でも、現代人から見ると粗野な行為であったという評価になってしまいます。

 

 加えてこの問題を元植民地経営国から見ると、自分たちは直接その行為を行わず責任もないのに、なぜ謝罪や補償をしなければならないんだ、という矛盾が出てきてしまいます。

 

 私自身の考えでは、全てシルバーバーチの言う因果応報を受け入れることで解決がつくのですが、信じられない方は仕方ないですね。実は個人同様に国家間でも因果応報の法則は働いています。

 

 例えば100年前の古い出来事に特に謝罪や補償はなかったとしても、被害を受けた国にはそれなりの埋め合わせがきますし、他国を蹂躙した国にはそれ相応の因果律がやってくるのです。

 ただかつての植民地が、貧困にあえいでいるなどの問題を現在も抱えているのなら、昔行った行為の埋め合わせとして、元植民地経営国は援助したらよいと思います。その程度の配慮は必要でしょう。

 

 しかしこの歴史問題は直接被害を受けた世代を除いて、1世紀前や何百年も前の事件に拘泥しても仕方ないのではないでしょうか。被害を受けた人間もとっくに地上からいなくなっているわけですし。

 

 もちろん誤りに気付いて謝罪を表明するのは、それだけ道義心が発達した証拠ですから良いのですが、現在のところ、そこへ到達するまで問題ありの状態に見えます。

 

 つまり日本のようなかつての植民地支配国では、謝罪をすればそれを弱みとして掴まれて、相手国の政治の駆け引きに使われるのではないか、という懸念があります。

 

 韓国の場合には、戦前の日本の政策をよく引きあいに出して日本を批判します。これは何のためかと言うと、韓国国民の目を政治からそらせて、不満を日本にぶつけさせるという政治対策に活用されている部分は否めません。


韓国新大統領 

しかし韓国新大統領が女性というのは画期的です。



 つまり動機が不純なのです。純粋に戦前の日本の政策を批判しているのではなく、政治の手段として利用しているわけです。このような不純な動機が無くならない限り、日本の方も警戒していつまでたっても謝罪するまでの関係に至らないと思います。

 要するに過去の不幸な歴史をお互い清算するには、韓国も反日政策を止める、日本も至らなかった点は徹底的に分析する、歴史教育に生かすなど、片方だけでなく双方の歩み寄りがないと問題は解決しないと思います。 

 

 それが現時点で不可能なら、時代を下って二国間の道義心がさらに上がって来るのを待ち、時間による解決を待つしかないのではないでしょうか。