原題:Sink the Bismarck !、言語:英語、公開:1960年、
製作国:アメリカ、時間:97分、
監督:ルイス・ギルバート、出演者:ケネス・モア、カール・メーナー、ダナ・ウィンター
沈むドイツの戦艦・ビスマルク号
ドイツ海軍最大の戦艦であったビスマルクは、1939年の進水を経て1941年5月、デンマーク海峡で英国の戦艦フッドとプリンスオブウェールズと海戦に挑み、フッドを撃沈しました。
その後英国海軍はビスマルクを追撃し、ついにイギリス軍艦数隻によって撃沈されるまでを映画では描いています。
ヨーロッパでの海戦を描いた映画はあまりないと思います。古いモノクロ映画ですが、ビスマルクとフッドが艦隊決戦を行っている場面は、この頃はまだ真珠湾攻撃以前で、航空機の出番はあまりなかったのだな、と印象深いです。
以下、ここでは特に英国・ドイツ海軍の軍服と、英語の海軍用語に注目してみます。
英国海軍の主役の作戦部長、シェパード大佐(右)とその助手のアン・デイヴィス女性士官(左)。
シェパード大佐の部下たち。英国海軍では女性も積極的に活用していたのでしょうか。
イギリス海軍の水兵。
イギリス海軍水兵のセーラー服の下に着るTシャツは、エリが四角形になっています。イギリスなのでこれをT‐shirtではなくjumper(ジャンパー)と呼んでいました。
彼らはドイツ海軍の水兵なのですが、なぜか顔がほとんどイギリス人っぽいです。映画ではみんな英語を喋っているし、出演者は全員イギリス人で済ませたのかもしれません。ドイツ人はいかつい顔の人が多いですよね。
戦艦ビスマルクで砲弾を込めるドイツ兵。日本海軍とかなり格好が違います。
ドイツ海軍の事業服?
当時の潜水服。ヘルメットが金魚鉢でまさに昔のマンガに出てくるようなイデタチです。
沈んでゆくドイツの戦艦ビスマルクで、左の指揮官は英語で ”Abandon ship ! ” と叫んでいます。日本語では「船を捨てろ!」になります。
英語ではズバリこのような直接的表現が多いですが、日本語では「全員退避!」などと言って「船を捨てる」などの不名誉な言葉は避けますよね。
日本では婉曲的表現を好むので、欧米よりも日本は表面的な名誉を重んじるのだろうかと考えてしまいます。
■海軍・英語コーナー
イギリス英語なので、他の英語圏では言葉が違うかもしれません。
・ヨーソロー(そのまま真っすぐ)= Steady
・面舵 20度(右へ20度)= Starboard 20 (twenty)
・面舵一杯= Hard astarboard
・取り舵20度(左へ20度)= Port 20 (twenty)
・取り舵一杯=
Hard aport
・全進全速= Full ahead both