今回は『シルバーバーチの霊訓』ではなく、『500に及ぶあの世からの現地報告』から文章を抜粋しました。
以下の話は第一次大戦で戦死した一兵士が、霊界でどのような道程を辿って落ち着いたのかを記しています。
下のリンクからその話を読むことができますが、長文のため概要を下記に載せました。
■戦争で死んだある兵士の話
http://www5e.biglobe.ne.jp/~spbook/life-after-death/life-after-death-01.htm
(1960年11月4日、ロンドンのあるアパートで、ウッズとグリーン女史、霊媒のフリントは、死後の世界からの“メッセージ”を得るため交霊会を行っていた。)
科学的研究機関であるSPRによって厳格なテストを受ける霊媒のレスリー・フリント氏(中央の眼鏡を掛けた人物)、『シルバーバーチの新たなる啓示』より
この日は第一次大戦で死んだ兵士から通信が送られてきた。イギリス兵、アルフ・ブリチェットは、フランダースの戦場でドイツ軍に突撃中の戦闘のさなかに戦死したと語り始めた。
しかし当人は自分が死んだことに気付かず、前方から突進してくるドイツ兵は彼に目も留めず、傍らを無関心に通り過ぎてしまった。
不思議に思いつつもブリチェットは、戦闘を避けるため窪地に隠れ、そこに伏して眠ってしまう。やがて眼が覚めると、少し前に死んだはずの戦友「ビリー・スマート」が傍らにやってきた。
戦友はブリチェットの手をとり、空中移動をして霊界へ案内する。まだこの時点で彼は、面白い夢を見ているのだと思い込んでいた。そして2人が到着した先は一種の病院であった。
ここでブリチェットは先客の一人と会話を交わし、ここではキリスト教の「最後の審判」のように、他人から裁かれるのではないことを知る。つまり、誰もが持っている良心によって、自分が自分を裁くことになると彼は聞かされた。
そのうち地上に残された知り合いに会いたくなったブリチェットは、病院を出て地上に向かおうとした。
しかしその前に彼は友人ビリーの引き合わせで、幼い時に死別した姉と再会することになる。しかし驚いたことに幼児で死亡した彼女は、霊界では20歳くらいに美しく成長していた。
以上の逸話は、霊界を知らないごく普通の人間が死後に辿る一例です。その死の過程としては、基本的に以下の順序で進行していきます。
●死:人間の身体は肉体と霊体で構成されている。「人間の死」とは、肉体と霊体を結ぶシルバーコードと呼ばれるヒモ状の接続体が切断した時である。
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●死の眠り:死の直後には深い眠りに入るのが一般的。死の瞬間には苦痛は一切ない。
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●眠りから目覚める:目覚めた時、当人は幽界(霊界へ入る前の準備段階の世界)にあっさり移行している。しかしその環境は地上世界と酷似しているため、自分が死んだことに気付きにくい。
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●指導霊との出会い:自分を導いてくれるガイドと出会う。ブリチェットの場合は戦友のビリーだった。死んだ人間には誰でも霊界のガイドが必ず訪れる。
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●明確な死の自覚:指導霊の手引きにより、徐々に霊界の波長に慣れてきて、「自分は死んだのだ」という死の自覚を確信する。
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●肉親・知人との対面:霊的視野が開けてくると、先に霊界に来ていた肉親や友人・知人の姿が見えるようになる。
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●「休憩所」的な建物のあるエリア(中間境):この休養施設で人生の全記録をフラッシュバックのように見せられる。ここで地上時代の行為の総点検をし、人生を振り返る。つまり自らの良心を基準とし、自分で自分を裁くことになる。これが終了すると幽界へ移動する。
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●幽 界:ここは霊界の下層部分で、本格的な霊界に入る前の、いわば霊界でのリハビリのための仮住まいとなる。
環境は地上と酷似し思ったことが何でも叶う世界。例えば「紅茶が飲みたい」と思えば、目の前に紅茶セットが現われる。ここの住人は何も奮闘努力が要らず、ぬるま湯につかったような生活をしている。
しかしその中で次第に自分は何をすべきか、という明確な霊的意識が浮かび上がってくる。
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●霊 界:霊界は霊が最終的に赴く本来の界であり、霊性と親和性によって無数の階層で構成されている。
さらにレベルアップした霊的意識により、幽界から霊界への移行は一種の眠りに似た状態の中で行われる。目覚めると、本来の自分の霊性に合った霊界の階層に移動している。
『500に及ぶあの世かからの現地報告』、1.戦争で死んだある兵士の話
キーワード:霊界入り、第一次大戦、戦死、肉親・知人との再会、死から霊界入りのプロセス