5390万円という金額が大きいことはわかります。
しかし、それが高過ぎるかどうかはわかりません。
例えば「車両購入費500万円」といっても、それが高いか安いかは分かりません。
一般的に売られている普通の軽自動車に500万円出したらめちゃくちゃ高いです。
でも、レクサスの500万円ならどうでしょうか?
あるいは、フェラーリの正規代理店が「ホントは6000万円の新車なのだけど、宣伝のために、特別に500万円で提供します。是非県知事に乗っていただきたい」といってきたらどうでしょう?
その条件なら間違いなく安いです。
リセールバリューがほとんど落ちないブランドものの高級外車ですから、知事の公用車として10年くらい乗ってから買い換えの下取りに出したら、数千万円で売れるかも知れませんよ?
つまり、額面だけを見ても、それが高いのか安いのか適正価格なのかはわからないのです。
記事には庁内の会議で知事が「高過ぎる」と言ったと書かれていますが、それだけでは本当に高いのかわかりません。
事業の予定は書かれていても、そのうちどれが高いのか、詳しいことが何も書かれていません。
分かっているのなら、いくつか例示があってもいいでしょう?
詳しい情報を出さずに、ただ「怒りあらわ」といったのでは、鈴木知事が正当な理由もなくすぐにキレる、冷静さに欠いたひどい知事のように見えます。
県議会で話し合って議決でなくても、知事が公の場で言ったことは県の姿勢として認知されたりするものです。
知事が「高すぎる、もったいない」と言ってしまったら、仮に5390万円の事業費が職員の工夫と努力で精一杯節約した金額だったとしても、世間にはそのようには受け取ってもらえなくなります。
怒りをあらわにする前に、「県民の大切な税金を5390万円も注ぎ込む大きな事業なので、この金額の正当性について、予算を項目ごとに説明してください」といって実態を確認するべきだと、私は思います。
すべて確認した上で怒っているのなら、「例えば何が高いのか」を説明するべきだし、確認していなくて、合計の事業費の額面だけを見て怒っているのなら、そんな冷静さに欠ける人間は知事の資質が疑われると思います。
どうにも、記事の内容が不十分です。
問題点が伝わりません。