こちらの記事によれば、令和4年に自転車が関わる死亡重傷事故が7万件とか、ママチャリの普及とか書かれていますが、それは結局のところ、印象操作です。

多いように見せかけているだけです。



内閣府のページの資料ですが、次のようなグラフがあります。



自転車が関わる死亡重傷事故は令和4年に7000件。

平成25年には1万件ですから、10年で3割減ったのです。

事故が多いのは事実だとしても、減少傾向であって、今まで取り締まらなかったものを新たに取り締まることの理由として、なんら説得力がありません。


ただ、死亡重傷事故が7000件に対して、ニュース記事のとおり死亡重傷に至らない軽い事故も含めた事故件数の総数が7万件なら、単純に死亡事故の10倍程度の事故件数ということになります。

さらに、事故に至らない違反行為はもっと多いわけです。

仮に、違反の10件に1件が事故になるとしたら、7万件の事故には70万件の違反が存在する理屈になり、そのうち3割を取り締まっても20万件以上の違反切符処理になります。

反則金が仮に1万円だったら、それだけで20億円です。

20億円稼ぐための経費は、警察官のお給料は変わらないので、実際の切符などの印刷物程度です。


交通違反の反則金は、従来の自動車の交通違反の青切符と同じであるなら、国庫に入ります。

建前としては国で集めてから各都道府県の公安委員会へ分配して標識や信号機の修繕など、交通安全のために使われることになっていますが、国のお金の使途を勝手に変えてしまうなんてことは政治家の得意技でしょう?


別に、何か証拠があるというお話ではありません。

ただ、「取り締まりを始める合理的な理由がないこと」と、「もしも取り締まりを始めた場合にはまとまったお金が国庫に入ること」から考えて、取り締まりを始める理由は「お金目的でしょ?」と思うわけです。

税金の無駄遣いを減らして、必要なことに使えるお金を増やすのが、本来必要なはずです。

「税金が増やせないなら違反の反則金を増やしてしまえ」などというのは、悪政もいいところです。

古代中国の二大悪王、夏王朝の桀も、殷王朝の紂も、その悪王たる理由といえば、穴の中で炎を焚いて、その上に油を塗った柱を渡して、柱の上に人を歩いて渡らせるような残忍な刑罰を行なっていたことと、次々と新しい税を考えて、国民から重税を取って私欲の限りを尽くしたからです。

視察だといって税金で外国へ行って、現地で接待を受けたり、政治献金をきちんと帳簿に記載せずに裏金として好き勝手に使ったり、政治家の立場を利用して私欲の限りを尽くし、選挙で勝つための人気取りでお年寄りに都合のいいことにお金をばら撒き、お金が足りなければ新しい税を作るなどして搾り取る。

これを悪性と言わずになんというのでしょう?


自転車の交通違反を取り締まる、その理由は、結局お金でしょう?

事故の件数が多いからなどという誤魔化しはやめてほしいものです。