「長年愛されてきたお店も時代の流れとともに閉店を余儀なくされる」みたいなニュースと、「閉店を惜しむ地元のお客さんが殺到」みたいなものは見かけることも多いけれど、普段からお客さんがたくさん来て充分な利益が出ていれば設備の更新に必要な費用だって工面できるし、閉園の話が持ち上がることはないのですよね。

閉園の危機でラブライブサンシャインのファンが押しかけても、一過性のものでしょう。

だって、普段の来園者が多くないから閉園の危機なんだもの。

ラブライブサンシャインのアニメだって、特に第二期では「学校の統廃合の危機を乗り切るために、スクールアイドルとして活躍して、ラブライブで優勝して入学希望者を増やす」という活動目的があって、いつまでに入学希望者を集めるって期限を区切って、達成できなくて、交渉して日延して、やっぱり数人足りなくてってことを繰り返して、結局学校は無くなったじゃありませんか。

いや、廃校になる前に全国優勝を果たしてラブライブの歴史に名前を残す目的は達成したのでしょうが、学校はやっぱりなくなりました。

それだって、少子化は日本の国の悩みで、子供が減っているのに学校の数が同じだったら、1校あたりの生徒数は減っていって、学校を維持できる人数の生徒数には足りなくなります。

少子化で減っていく子供達を、各学校がいかにして自分のところへ引き入れるかという戦いであって、しかもその戦いは少子化が進行する限り終わりが見えない、果てしない戦いなのです。

仮にアニメで統廃合の危機から逃れて、人気の学校になることができたとしても、それは食われる側から食う側に回っただけで、他のどこかの学校が消えてなくなるのです。

アニメだけじゃなくて、現実の少子高齢化はもっとひどいのです。

子供は減っているし、年寄りは介護付きマンションなどの施設に入ってしまって、水族館へ遊びにいく人が昔と同じようにたくさんいるわけがないのです。

あわしまマリンパークの魚やペンギンなどの生き物たちは、水族館の統廃合で他の施設に引き取られていって、そこで新しい生活が始まるのです。

これは、アニメも現実も同じでしょう。


アニメでチカちゃんたちがラブライブの歴史に学校の名前を刻みつけてきたように、あわしまマリンパークも今、ラブライブファンが押しかけて閉園が延期になっているなどといってニュースやSNSの投稿でデジタルの世界に名前を刻みつけている最中なのではないかと、私は思います。

が、現実は閉園不可避と、私は見ています。