そのままつばぜり合いにもつれ込むかと思われたが、ウルブレードは鞭を薙ぎ払うや、すかさず拳を繰り出した。
並の戦士ならこの不意打ちが成功していたかもしれない。しかし、ソニクジャクは首をずらし、ウルブレードに空を打たせた。
そして、おかえしとばかりに、ソニクジャクはひざ蹴りを放つ。だが、ウルブレードもまた蹴りを入れて相殺した。
蹴りの反動で、両者は一定の距離をとる。偶然にも、そこは鞭と刃の双方にとって最適な間合いとなっていた。先手を取ったソニクジャクは、得意技の切裂乱舞を発動する。鞭の乱打に、ウルブレードはひるむ。
かと思われたが、高速で刃を振るい、鞭を叩き返している。防御していることには変わりないが、それが腕ではなく刃という点で、ソニクジャクにとっては脅威だった。
「おいおい。あんなのありかよ。さっきまで一方的にやられていたはずなのに、なんであそこまで動けるんだよ」
エレファンマーが信じられないといった様相でつぶやく。
「それだけ、ウルブレード様の野心がすさまじいという他ないな。そうでなければあの強さは説明できない」
ブルドリラーの言葉を具現化しているかのように、ウルブレードの刃の勢いはとどまるところを知らない。
ソニクジャク側も、度重なる連続攻撃で疲労が蓄積していたのだろう。ふとした拍子に腕がしびれ、鞭を取りこぼしそうになる。なんとか、鞭を落とすという間抜けを披露せずに済んだが、その一瞬の攻撃の隙間が命取りだった。
これまで盾の役割をしていた刃が、その一瞬だけ、本来の役割を取り戻したのだ。
ソニクジャクの腕から鮮血があがる。腕を押さえ、ソニクジャクは顔をしかめる。だが、ウルブレードの勢いは止まらず、第二撃がソニクジャクを袈裟がけにした。あまりの激痛に、ソニクジャクはよろめき、尻もちをついた。