2023年シーズン、ようやくまともな成績を出すことができたのでご報告です。
5月のJB桧原湖初戦はボートのトラブルでエンジン移動ができなくなり、大荒れの天候もあいまって何も出来ずに涙のNOフィッシュ。
比喩ではなくて、本当に帰路の車内で悔し涙が溢れたのはここだけの話(笑)
AOY争いからの脱落に失望していましたが、気持ちを切り替えて目の前の試合に集中しようと、野尻湖のNBCチャプター戦にスポット参加してきました。
基本的に、トーナメントでは年間成績を重視する僕のスタイルですが、スポット参戦となれば話は別。
今回は、最初から一戦での優勝のみにこだわった試合をすると決めて挑んできました。
自分に足りない勝ちきる釣りを磨き、追求する。
そのような試合模様を、2日間の練習からお伝えします。
今回からは僕の新しい相棒と共に試合を戦うこととなり、愛艇サウザー425の大会デビュー戦でもあります
前回の野尻湖は、昨年7月。
約1年ぶりの訪問です。
数年前までは長野に住んでいたので良く通っていましたが、現在は決してホームとは言えない野尻湖。
過去の記憶を辿りながら、野尻湖の今を把握することにフォーカスして、大会から逆算して練習を組み立てます。
まず初日、出船早々厄介な雰囲気を感じとりました。
既に島西フラットエリアにはワカサギの大群が存在しており、たくさんのバスがワカサギに着いている様子が魚探で確認できました。
ここで、僕の興味の対象はワカサギのサイズ感。
仮説としては、ここで確認できるワカサギの多くは当歳魚であろうこと。
マッチザベイトの方向性を追求するのであれば、相当なマイクロベイト志向に釣りを展開しなければならないだろうと思われる状況です。
正直これは、できることならやりたくない。
試合までの時間が短い中で、釣りの展開が遅くなりがちなマイクロベイト系ゲームに最初から手を出すというのは、レイクコンディションの全体像を掴みに行く作業においては最も愚策と言える行為ですから。
と言うことで、一旦フラット系ワカサギ依存タイプの魚は無視することにしました。
得てしてフラット回遊系の魚は、フィーディングタイムの地合いに遭遇しないと釣れないことも多いので。
素早い展開で、ポスト、アフター回復系の魚が寄りやすいハードボトムや、岬、張り出し系のスポットをランガンしていきました。
結果、プラクティス初日で分かったことは、ルアーで口を使わせやすい魚はエビ系ベイトをつまみ食いしているようなポストスポーンの個体であると言うこと。
フットボールジグや、エビ系ライトキャロライナリグで合計20本以上のポストスポーニング状態の魚を釣ることができました。
しかし、これらの魚はこれからエサを食ってスポーニングでの体力減を回復しようとしている個体。
ウエイトが乗っていないんですよ。
45cmを越えてようやくキロUPに届くと言うような感じでした。
基本は800g~900gで、これだけ数を釣ってもキロUPは数本。
どれだけ上手く釣っても上3本のウエイトは3kg前半。
練習初日の終了時点で、直感的にこれでは勝てないと認識していました。
練習2日目
初日の感触を踏まえ、出船前にFreeeの隊長に質問をしました。
「チャプター戦の予想優勝ウエイトはどれぐらいになりそうですか」と。
隊長「まぁ例年この時期の大会だと、3キロ釣ってもただの人だよね、優勝者は少なくとも3,700gとか釣ってくるんじゃないかな」と、初日の僕自身の練習内容からはとても実現するビジョンが湧かないようなウエイトが求められる予想を伺いました。
しかし一方で、やはりそうだよなと。
野尻湖のポテンシャルからして、そりゃ3キロ後半は必須だよなぁと。
バイト数を稼ぐことができるエビ系ポストスポーナーのパターンは抑えの切り札としてプランには入れておくものの、これをメインにすると絶対に勝つことができない。
隊長の言葉で、勝つための魚探しを追求する決意を固めて練習2日目にトライしていきました。
他の大会参加選手の視線を気にして、写真を撮らずにリリースしている魚も何本かいますが、殆どが小さい魚で10本ほど。
フォロースティックノーシンカーで表層を釣ればバイトは得られる感じです。
しかし、これではポストスポーナーのエビパターンよりもウエイトが落ちる。
話しにならんなという感触です。
限られた時間で勝機を見いだすとなると、最後、あとはこの段階まで残しておいた自分の持ち駒をチェックする事のみ。
ここからはバンク際シャローを徹底的にチェックしていきました。
勿論魚探の情報も確認しながらではありますが、エレキのハイバイパスで、エリアの優先順位の高いところを高速だだ流しです。
何を考えて優先順位をつけたかというと、それは春が遅れてやってきそうな場所に焦点を当てるということ。
代表的な春の定番エリア、フラットエリアというところを除外し、急深バンクにあるワンド地形や、それに準じた小場所に狙いを定めて本当にだだ流し(笑)
すると、限定的に数ヵ所のエリアで見えバスが存在していることを発見してしまいました。
しかも、魚がデカイ。
ミッドスポーンからアフター回復まで、見える魚の状態はまちまちでしたが、明らかに見える魚がデカイ。
おったな。
自分で自分の魚にプレッシャーを与えることは禁忌なので、一切キャストすることなく観察だけに留めて温存。
翌日の大会本番、仮に見つけた魚を上手く釣ることができれば、3本3,700gという結果も出せるかもしれないというビジョンが描ける所に迄はたどり着くことができました。
後はこの状況に何人の選手が気が付いているか。
決して皆で楽々シェアできる程の魚のストックがあるわけでもありませんし、綱渡りのような状況であることも間違いなかったです。
しかし、2日間という限られた時間で、大会本番に釣るための準備としてできることはやりきりました。
・デカイのを釣るには明らかにシャローをやるべき。
・ポストスポーナーのエビ食いは安定して計算できるが、それだけでは勝ちには絡むことができない。
・フラット系エリアのマイクロワカサギ付きのビッグバスの存在は魚探上では確認できているが、2日という短い練習時間で仕留める方法を確立することはできなかった。
以上より、今大会のプランは、シャローのビッグフィッシュで3本揃える為の勝負を中心とすることに決定しました。
バックアップにポストスポーナーのエビパターンの準備はしておくものの、あくまでも最後の御守りとしての位置付けです。
後は大会当日、選手の動きを見ながら良いリズムで釣りを展開できるように意識し、多少の運が味方をしてくれるようなことがあれば…
包み隠さず公開していますが、僕の今大会に向けての練習はこのようなストーリーでした。
期待が半分、不安が半分で迎えた6月25日大会当日。
そしていよいよ大会スタート。
選手は三組に分かれて時間差でフライトしていくのですが、このブログの読者の皆様なら分かると思います。
今回も僕のフライト順は、安定の最終フライト。
もはや伝統芸能かという具合でしょう(笑)
今回のメインはシャロー戦略なので、絶対に特定のピンスポットに入らなくてはならない訳ではありませんが、ターゲットにしていた魚の数が多いわけでもなかったので、フライト順は早いにこしたことはなかったのですが…
こればっかりは仕方がありません。
ファーストフライト組から遅れること数分、ようやく僕のサウザー425も出発進行
決して爆速艇ではありませんが、50キロ程度の速度は出るので必要十分には走ってくれます。
目星をつけたシャローエリアと、ポストスポーナーのエビパターンエリアを両睨みで伺える方角にバウを向け、走りながらエントリーできそうな場所を探します。
すると…
なんと、僕が一番本命視していたエリアにエントリーしている選手が1人もいないではないか
最後発スタートでこんなことがあって良いのか
高まる心拍数をコントロールするために、少し離れた場所でプレーニングを解いてエントリーしたのは、ム広場という場所。
ム広場の名前の由来は知りません(笑)
ワンド内の沖寄りにエントリーされていた一般アングラーの方に一声かけさせていただき、バンク際にエントリーすることを承諾頂けたのも幸運でした。
ついている時はこんなものですね。
何も障害無く、早速釣りを開始することができました。
このブログが目に触れることが有るかは分かりませんが、この時僕のエントリーを快く受け入れて頂いたアングラーの方に、この場を借りて感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
そして、いざ釣りを開始してみると、プラで確認していたとおり、いや、練習から想定していたそれ以上の数のバスの姿が目の前に現れているという…
神がかっているとはまさにこれ。
何もかもが良い方向に転がり過ぎな状況。
後は自分がミス無く確実に釣るだけ。
ミッドスポーンの魚、アフターの魚それぞれに適したアプローチを実践し、あの手この手でサイトアプローチしていきました。
岩にや倒木にルアーを隠したり、シンカーウエイトの調整を行ったり、リグ、ルアーのローテーションを行ったり、魚の反応を見ながら、それはもうとっかえひっかえ。
ボートデッキ上のワーム、シンカーの残骸が大変なことになっていました(笑)
結果、7回のバイトを得ることができ、5本の魚を同エリアでキャッチすることに成功
順調なように思えますが、最初に出会ったキッカーフィッシュをミスしてしまい、実際はメンタルぐらぐらで狼狽したりもしていました(笑)
その後、なんとか心を整えて、1本ずつ丁寧にキャッチしていきました。
大会中につき写真はありませんが、1本目700g、2本目1,300g、3本目に当日最大魚である1,500gのキッカーフィッシュでリミットメイク。
更に4本目に1,200gをキャッチで、700gとの入れ替えを果たして大幅にウエイトもジャンプUP
追加の5本目、1,100gをキャッチで入れ替えはならず。
ここまで、9時半ごろまでの出来事。
実は僕、余りに興奮していた為か、この時点での保持ウエイトを計算間違えしておりました。
1,200g+1,300g+1,500g=3,700gという小学生も真っ青な計算ミス(笑)
それだけ脳汁ドバドバ状態だったのでしょう。
最後まで、隊長から聞いた3,700gという予想優勝ウエイトに引っ張られていたのもあるかもしれません。
何をどう計算していたのか、ウェイインの時までギリギリ3,700gぐらい行ったかなぁという頭でした。
最小1,200クラスなので、仮にそれが3本でも3,600gになるのにね(笑)
勝負の場に身を投じることにはそれなりに慣れている僕ですが、それでもこの有り様。
普通ではいられないのがバストーナメントですよ。
5本の魚を釣った後は、当然最小の1,200gフィッシュを入れ替えなければと奔走することに。
天気予報通りに10時ごろから風が吹き始めたことから、各所ディープも含めて様々なエリアをランガンしていきました。
片手間に手を出したディープではポツポツとバイトを得ることができ、3本追加したもののマックス900gまで。
最大の入れ替えチャンスは、プリンスワンドで見つけたアフターのビッグバス。
しかし、この1,500gはあろうかという魚の前にはあえなく敗退。
結局その後の追加はディープの魚のみで、最後まで1,200gを入れ替えることができないまま僕のチャプター長野・野尻湖初試合は帰着時間を迎えることとなりました。
少ない練習でも、考え抜いて自分の魚を見つけられた充実感と、最後まで1,200gを入れ替えることができなかった悔しさと、複雑な心境で検量に向かいました。
「勝てなかった」
正直な僕の心情はこの一言に尽きました。
ギリギリ3,700gあるかどうかでは、野尻湖をホームとする猛者の皆様の中から抜け出すことはできないだろうと。
勝ちに来て、ベストは尽くすことができて、もう一歩のところで勝てないのか。
ちくしょう…
そして、検量結果が出ます。
3本のウエイト、3,985g
ん
今となっては、何もおかしくはないことなのですが。
単純な計算間違いを最後までおかしていた事に、全部が終わってから気が付きました。
約1,300g+約1,500g+約1,200g=4,000gですからね(笑)
正式ウエイト3本3,985gで、NBCチャプター長野・野尻湖戦のデビュー戦にて初優勝を勝ち取ることができました。
Freeeの隊長の言葉通り、3キロ釣ってもただの人という結果。
野尻湖アングラーのレベルの高さと、野尻湖バスのポテンシャルの賜物ですね。
にしても、13位迄が3キロ超えとは恐ろしい。
後から改めて見ると、デカイ魚たちでした(笑)
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