日本一過酷な三沢大滝へ〜失態~ | Travel is Trouble 109カ国目

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トラブルに塗れた旅行記
目指すはバックパッカー逆バイブル
反面教師で最高の旅を!

三沢大滝、それは幻

滝を志す者なら誰もが夢見る滝

滝まで往復九時間
あり得ないスケールで幾多の滝マニア達を跳ね返してきた

18歳の頃、日本三大瀑布「袋田の滝」に魅了されてから、滝を志すようになり、国内外で500本以上の滝を見てきた


そんな三沢大滝に今ならアクセスできるのではないか!
そう思ったのも束の間、土砂降りの中バイクを走らせた

たまたま予定のなかった地元仲間・Hと現場へ


千葉県松戸市から栃木県日光市には高速道路を使わないで向かう


約2時間走っただろうか

レインコートを着ていたがびしょ濡れ感に満たされていた


途中の宇都宮で確認すると、パンツまでびしょ濡れ状態だったので、この日はさらに一時間はかかるであろう日光市まで行くのを断念して一泊することに


翌日は天気が回復

早朝から以下マップの★マークへ向かう



何度も迷った
ここに来て完全に調査不足がたたり、入り口らしき場所に到着したのは8時

まあいい。俺たちは健脚。滝まで往復で7時間で行ける」


いざ歩き始めると、何度も沢を渡らなければならなかった


スタート地点に長靴を置いてきた我々は、靴が濡れないように岩の上を伝って行ったが、時折、岩が足りない場面に遭遇

「それならば道を作れば良い!」

何か名言じみているが長靴があれば一瞬で済んだことである

川に岩を投げまくり、じっくり時間をかけてなんとか歩みを進めていった


そんなこんなで時計に目をやると、1時間半経過していた

さて自分たちは今どこにいるのだろうかと地図で場所を確認すると、驚いたことにまだ全行程の10分の1程度しか進んでないではないか

このままいくと帰りには日が暮れてしまうのは間違いない

撤退という言葉が脳裏をよぎっていたが、せっかくここまで来て引き返すことなどできなかった


また1時間ほど経過

今度は突然強い雨が降り出した

すぐにレインコートを着て対処


さてHもレインコートを着終わっているだろうと目をやると

どぇー!!

なんと折り畳み傘をさしているではないか!

まさか沢舐めてんの?

ねぇ舐めてんのって?

片手が塞がった状態でまだ10分の8はある行程を突破しようとするなど無謀もいいとこ


もちろんレインコートはスタート地点

撤退

今年中に三沢大滝を拝む

そう決意しての英断となった


幻の三沢大滝へリベンジ


もちろん私一人でリベンジするわけがない

共に三沢大滝を夢見たあの超おっちょこちょいな地元仲間Hとともに再び日光市へバイクを走らせた


今回は前回の反省を生かし、滝にほど近い鬼怒川温泉周辺に宿を取った

さすがは鬼怒川温泉だけあり、温泉目的の観光客がわんさか

宿からほど近い居酒屋に行くと、隣の部屋の女性二人組が


お互い2人同士ということから流れで一緒に居酒屋へ

久々に20代前半の若い女性と飲むということもあり、Hははりきってすぐに潰れた

するとそのペースに惑わされた女性たちもダウン

私だけがかろうじて生き残り、なんとかみんなを宿まで介抱して連れて行った

すると

「2人で外に行こう♥」

一人が誘ってきたので言われるがままついていくと濃厚なディープキスをしてきた

読者を裏切らない展開に至ったわけではある


翌朝、Hを起こすと

「やばい。気持ち悪い」

と死にそうな顔

Hは

「とりあえず10分だけ、温泉入ってくる」

と言い残し、待つこと1時間後に温泉から帰ってきた

毎度お馴染みで予定時刻を大幅に過ぎて滝の入り口に到着

前回の反省から長靴を持参して出発!

よし今回は前回の反省を踏まえて行けるぞ!っとHに目を向けると長靴手に持ってない?!

入山する時はバックパックにすべての荷物を入れるのが定石だよね?

傘差したり長靴持ったりどうやって岩場登るのよ!

Hのバックは容量が小さく長靴が入らない

しかしこんなこともあろうかと予備のバックパックを用意しておいた

使用していいと促すと

「大丈夫! 家にまだバックあるから」

「あぁそうか。じゃあ大丈夫だな」

…いや全然大丈夫じゃないない! 話通じてないよな?! 家帰ってまた来たら夜だわ!

片手が塞がっていては確実に三沢大滝にたどり着けないので、仕方なく私がHの長靴は私のバックパックに入れることに


スタートから重大な問題を抱えた状態でスタート

しかし一難去ってまた一難

Hの足取りが80歳のおばあちゃん並に遅いのだ

二日酔い

なんとか鼓舞しながら3分の1ほどの地点まで来るとこの日一番とも言える光景が目の前に広がった。

…雪だ


想定外

雪が完全に積もっており足の踏み場がどこか全く見えない状態

正直迷った

帰るか・・・

行くか・・・

行く!!!

雪景色の三沢大滝を見てこそ本物

死に物狂いで歩みを進めた

行く道中でHは二日酔いのせいですぐに喉が渇き、自分の飲み者をあっという間に飲み干した

そして私に何度も飲み物を求めてきたので渋々あげるも私の分まで無くなるのではないかと心配になってきた


GPSの情報によると、すでに滝に到着している場所までやってきていのだがどこを見回しても滝はない

ここまで5時間かかったこともあり、午後1時半

すぐにでも戻らなければ非常にデンジャラスな状態

午後4時半以降になってしまうと、もう真っ暗。

ここで究極の英断!

撤退!

走って走って走りまくった

しかし時すでに遅し、日が暮れてた

さて、こんな時のためにと、ヘッドライトを用意

さあHも準備万端かと思ったら

「おーい! 全く見えないよ! 助けて」

Hはヘッドライトなど持っているわけはなかった

Hは山道に慣れていないので、仕方なくHにヘッドライトを貸してあげた

人の飲み物飲みまくってヘッドライト強奪してやってること

山賊だぞ!


Hについていくようにして入り口を目指す

しかし、ヘッドライトにも限界はある

川渡りでは、足場が全く見えないので下半身はびしょ濡れ状態

気温2度の中、この状態は非常に厳しい

久々の生き地獄だ


四苦八苦してようやくバイクまで到達するも、着替えなどない

びしょ濡れの状態でバイクを走らせると、マイナス40度だったオタワなんかより凍えた


凍えた中で立ち寄った日帰り温泉は自分史上最高の温泉

凍った体が温泉で解凍されていく感じは逆サウナか

これが整うということか!


もはや滝とは関係ないので終了



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