「JRで車いすは乗車拒否されました」に対する私の意見 | 視覚障害投資家のHappy Days

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お金に関することを軸に、視覚障害者(弱視)である僕が、言いたいことをどんどん発信していきたいと思います。

朝起きてスマホを開くと、「乗車拒否」というワードがトレンド入りしているのを見ました。
「令和の時代になっても、まだこんな悲しいことが起きているのか…」と思い詳しく見てみると、ちょっと違う感じ。
伊是名夏子さんというコラムニストの方が書いたブログ記事「JRで車いすは乗車拒否されました」が話題になっているというか炎上しており、批判的なコメントが多数寄せられていました。


僕は視覚障害者です。
この炎上騒ぎについて、当事者の視点からちょっとまじめに考えてみたいと思います。



まず、この方に言いたい。
「なぜ事前にJRへ相談、連絡しなかったのでしょうか?」


JR東日本のホームページには、以下の記述があります。
「駅をご利用の際には、駅係員がホームまでのご案内および列車の乗降のお手伝いをさせていただきます。スムーズにご利用いただくために関係箇所との調整が必要な場合がありますので、事前の連絡にご協力をお願い致します。」


私「私は事前にホームページで来宮駅の構内図を調べてきて、階段のことがよくわからず、かつ連絡が必要なこともわかりませんでした。

と書いておられますが、JR東日本のホームページを見ると、「お身体の不自由なお客さまへ」というページの目立つところに、上記の記述がきっちり書かれています。
今回の件、「車いすでここからここへ行きたい。お願いできますか」と事前に伝えていれば、ほぼ確実に対応してもらえたでしょう。何もかもスムーズに進み、楽しい旅を満喫できたことと思います。

記事にも書かれているとおり、確かに障害者差別解消法ができ、合理的配慮が求められることとなりました。
ただ、合理的配慮は、「無理のない範囲で配慮してね」という但し書きがつきます。

鉄道会社はどこも人手不足で、ぎりぎりの人員で業務を行なっています。
無人駅もどんどん増えていき、一定のサービス低下は必至でしょう。
ただ一方で、「だから障害者は乗るな」なんて絶対言いません。違法だし、そもそもそんなことが公になったら大炎上、経営にも大打撃だからです。
だから、「事前に連絡、相談してほしい」と言っているのです。

駅員さんは、細かく細かく業務が分担され、シフトが決められている。
「3、4人集めて~」なんていきなり言われても、無理。
ただ、事前に情報がわかっていれば、それに対応するため業務を調整し、案内に回ってくれます。



障害者は、苦しい。
僕も弱視ですが、ぶっちゃけ1日に何回かは「健常者死ね」と思っています。だいたいにおいて、この世は健常者を想定して動いていますからね。
でも、例えば駅員だって、忙しくて大変かもしれない。
特にコロナ禍で、余裕のある人なんてほとんどいないでしょう。

だったら、自分のできることはしっかりやって、お互い助け合いましょうよ。

車いすユーザーは、予定が立ったらできるだけ早く連絡して、対応をお願いする。
駅員は、事前にきちんと相談があったのなら、忙しくてもシフトを調整して対応する。

車いすユーザーは、駅員の対応に感謝し、ありがとうと伝える。
駅員は、忙しい中業務が増えてムカついたかもしれないけど、感謝されちょっとうれしくなる。


ほら、これでみんなハッピー。


理想論かもしれないけど、僕はそんな社会を目指していきたいなあと考えています。