5月10日(土)
 
この日はG.P.H.M.の予選日だ。
前日にサーキット会場で買った公式パンフレットによると、お目当ての6輪タイレルは
出場していなかったが、フェラーリ312T2やマクラーレンM23は出場する。
映画RUSHバリのバトルが再現されるといいなぁ。
 
ホテルで朝飯を食べる。この旅では3日間の朝飯はホテルで食べることになっている。
ビュッフェ形式の朝飯はごく普通のものだった。
イメージ 1
朝飯を済ますと、さっそくモナコに向かった。
昨日よりは気持ちが落ち着いてきて、街をよく見てみると結構汚い。
ゴミなどは落ちてないが、落書きがひどいのだ。
駅ホームのベンチも汚れたまんまで、電車もでかい落書きが施されている車両もある。
イメージ 2
あと2日、こんな電車でモナコに通う。
街並みは言葉にできないくらい素晴らしいのに。惜しいなぁ。
 
同行者2名はVIPチケットを取っているので、予選は自分ひとりでTスタンドで観戦する。
VIP席からの眺めはとても良くて、スタート・ゴール・1コーナーの登り辺りまで見えるそうだ。
しかも写真を撮るにも金網は邪魔にならず、快適そのもの。
ただ、予選は各レース車がグリッドにはつかず、パドックからのスタートだったから
VIPから観戦するのは決勝日が良いかもしれない。グリッドスタートが見たいからな。
 
俺はTスタンドからの観戦だが、T1という隅っこ側だったので、プールサイドシケインから
ラスカスのほうに走り去っていくマシンが見られるポジションだ。
イメージ 3
予選だがレースモードに入った迫力あるエキゾーストノートを堪能しながら観戦していて思った。
出走者のドライバーたちは本気でコースを攻めているようだ。さすがグランプリ。
各カテゴリー別に様々なマシンが駆け抜けていく。
フェラーリ246をはじめとする葉巻F1や、
イメージ 4
ジャガーDタイプなんかの往年のスポーツカー。
イメージ 5
もちろん肉眼でも楽しんでいるのだが、にわかカメラ小僧と化した俺は写真を撮りまくる。
全観戦席中、唯一パドックも見られるTスタンドから望遠でピットのマシンも撮りまくる。
イメージ 6
金網フェンスが写りこまず、かつより良いアングルで写真を撮りたいがために、
となりのアメリカ人とポジション争いを繰り広げる。
ヤツはバズーカみたいなレンズを装備した本格カメラで体を左右に振りながら流し撮りをしてた。
俺も負けじとグイグイ割り込み、コンパクトデジカメで対抗した。
イメージ 7
そうこうしていると予選も昼休みに入った。
一息ついて、撮影した画像を確認してニヤニヤしていると、バズーカアメリカ人が話しかけてきた。
早口の英語で全ては聞き取れなかったが、どうやらこんなことを言っていたようだ。

「腹が減った。昼飯を買ってきたい。だがここを離れた途端に他の観客に場所を奪われてしまう。
荷物を置いて場所確保をするから、ユーがミーのバッグとカメラを見張っていてくれ。
そのかわりユーの分も買ってくる。ホットドッグとコーラでいいか?」
 
初めて会ったコンパクトカメラ小僧の日本人が荷物を盗っていくことは想定外なのか?
この場所を動けないのは俺も同様なので、オーケーと返事をした。
ワイルドアメリカンが本当にお昼を買ってくれたのでごちそうになった。
もはや強敵と書いて"とも"と言ってもいいだろう。
ホットドッグをほおばっていると、ショパール協賛パレードタイムが始まった。
イメージ 8
なんと、ルノーF1ターボを、アランプロストがドライブ!
俺とアメリカ人は昼飯そっちのけでカメラの用意をした。
イメージ 9
午後になると、別カテゴリーのマシンが続々と予選を走る。
さっきまでは馴染みの薄い葉巻マシンだったが、ウイングカーが走り始める!
イメージ 10
ロータス72JPSで日本人クボタさんが出場!何者だ?
ヘルメットの日の丸カラーもカッコイイぞ!
イメージ 11
ここで一旦、"73年-78年F1"というカテゴリーを最後に残し、
60年代マシンの練習走行時間になった。変なプログラムだな。
 
最後の予選までは時間がけっこう空くので、とりあえずコースをあとにして
街のお土産屋さん巡りに向かうのであった。