9/9〜10/26
KT&G サンサンマダン、アートホールにて
(あらすじ)
寝て起きただけなのに
世の中が変わった!
世宗の時代に生まれ、中宗の時に生涯を終えるまで、なんと8人の王を祀った学者、チェス。
1506年9月2日、中宗反正をきっかけに官職を辞めて都落ちした彼は、偶然にソル・ゴンチャンという幽霊に出会い、あの世(チョスン)を見物することになる。
彼が見たあの世は朝鮮とは全く違う世の中で、現世(イスン)の富貴栄華と権力は無駄で、ただ徳と真心だけが通用する世界だ。
チェスは刹那を生きていく現世の人々にあの世の真実を知らせれば、彼らの死はそれほど悔しいものではなく、より平安になれると悟り、これを現世のすべての人に知らせると閻魔大王と約束する。
「チョスンの理を文に残し、
皆が準備された死を迎えるようにせよ」
閻魔大王の意を受けて「ソル・ゴンチャン伝」という小説を世に出すチェス。
しかし、彼の本は朝廷を揺るがす禁書という烙印を押され、チェスは謀反の罪で生死の岐路に立たされるが···
果たして彼は死の向こうの世界を
この世に伝えることができるだろうか?
9/12
歴史の授業は寝る時間にしている高校生たちに、先生が特別な話を聞かせてくれる。
いつの間にか生徒たちは歴史の中に入り込んで…
楽しい!面白い!

時代ものだけど切り口が新しくて、料理の仕方がスワッグ的とでも言おうか。
燕山君が登場する1400年代、色々あって5年前に死んだ青年ソル・コンチャンがチョスンから戻って来るのだけど
派手な登場でボーイズグループと見紛う振付でかっこいい

(クワトロキャストの中でも、ビジュアル重視を私はお勧めしたい。)
どういう設定なのか把握するのに多少苦労した1幕だったが、
ゴンチャンに導かれたチェスがあの世見物を決心して、チョスンの門が開いた所でインターバル。
そもそもゴンチャンやその姉がチョスンに行ったのもイスンの不合理が原因だが、その不合理はチョスンでは通用せずあくまで公正に裁かれるというメッセージが一つ。
更には、この話を聞いた高校生たちが、歴史は過ぎ去った古めかしい話ではなく、今を生きる自分たちにも関係のある生きた人間の物語であり、歴史(の本)をどう読みこなすかは現代の自分たちの責任だと悟るのが二つ目のメッセージ…じゃないかな?多分。
かっこいいだけじゃなく、ここぞという所では凄みのあるセジュン君。バカにできない。
(インテさんと並ぶと〈ルドウィク〉が浮かんだりする)
生徒の中に前日に見た〈Wasted〉のエミリーがいると思ったら、ソウルフルな閻魔大(女)王で登場した。お似合いだ。

とても楽しいので見て良かった。
なんならもう1回見たいくらいだ。