〈ワイルドグレイ〉観劇記録 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

5/24

3演、자첫!(自分の初日)

きんちょう不安


プレビューではあるが、ワイルドとボシは初演からのペア、ロスも2回目なので完成度が高い。


初演のネトつき感が再演では消えていて、悪くなかったジョンミン・ワイルド。3演の今回はより一層太陽のようなワイルドで、その上ディテールぶち込んできて演技が新鮮!かなり良い!


そう言えば大英博物館をはじめ、結構笑いをとるワイルドだった。やはりライブは笑える。



フィボシ?말해 뭐해〜(ようやく覚えた表現。「言うまでもない」?)


髪が短くて大人っぽかった再演から、今回は少し長めで滲み出す可愛らしさ。狙ってないのに可愛い。


ニジンスキーからの思い込みなのか、立ち居振る舞いが一層優雅な気がする。サロメのタンゴさえ素敵に見えなくもない。


ナンバーは難曲揃いだけど相変わらず完璧。語りになっている。


ロスはどうしてもまだ硬さがある。「あんげ(霧)」のやるせない余韻は感じられず。プレビューだから仕方ないし、後半はかなり良かったので今後大いに期待できそう。


そうは言ってもジェファン・ロスと脳内変換しながら見ていたのは許して。


右ブロのH列通路席。

初日のチケッティングに敗れてから買ったので、かなり見下ろす席。傾斜のため視野妨害が無いのは喜ばしい。


十分表情まで見えて、しかも大英博物館ではしゃぐワイルドと、チラチラ見ながら作戦を練るボシを一気に見渡せて、引きで見るのも悪くない。




6/7


ニューフェイストリオ。


ギボム君見ると生意気そうで、なのに甘え上手で、こいつッハッってムカつくので(ほめている) 、きっと上手だと思っていたら、…上手だった拍手


初日から2週間経っているにしてもナンバー消化が完璧で、歌唱力がここまで並外れているとは思わなかった。素晴らしい拍手花火


納得の美貌だし、悔しいけどボシ인정!


何十回と見てるのに初めて、あっもしかして!と思ったのが、「ワイルド」って呟いてから名前を聞き直す理由。


ワイルドの気を引くための作戦かもしれないと思っていた。この回見て思ったのは、嬉しすぎて心の声が口から出てしまった説。すっきり納得できる。やるじゃん、ギボム。(正解かは分からないぶー)


気になったのは、ボシが意外にコロコロしていて、ジャケットのシルエットがへんなこと。肩幅がばかに広くて、絞ったウエストの上がやたら大きな逆三角形。かつての肩幅モリモリの長男ピーターに似ている。


一緒に見た人たち、みな同意見で、筋肉育ててるんならやめてくれって点でも一致した。



ミンジンさんはキャスト公開時に意外な配役と思ったけど、公開されたMVがちょっと素敵。

ただやっぱり私のワイルド像からはみ出しがち。顔芸は控えめにしてもらえると助かる。見慣れてくれば違うかもしれないが。


ロス、素敵だった。ロスぽかったグッ。十分だったけど、プラスαを求めるとすればインテリ貴族の隠し切れない知性かな。強欲な観客である。






6/8


6/5事件の余波で紆余曲折を経て…

자첫と同じメンバー…


今回のジョンミンオスカー、キャラクター的にはかなり好きなんだけど、「手紙」のサビが苦しそうなのが玉に瑕ショック


ギボム・ボシもかなり良いと思ったんだが…


いや、ごめんなさい。

フィ・ボシはやっぱり違うんだよー!


ガーッと興奮して暴れる感じは誰でも比較的やり易いと思うんだけど


ずっと↗︎↗︎じゃなく、すっと落ち込む急降下↘︎ ↘︎そして瞬間沸騰する急上昇↗︎↗︎の合わせ技がアセアセ


そしてまた、下がった時の

「卑屈さ!醜さ!空虚感!孤独感!」


手を怪我してから振り向く時の顔が、俳優がそんな顔見せていいんですか滝汗ハッってくらい醜くてギョッとする。


だからこそ、生まれて初めて感じたであろう「당신의 눈(あなたの目)」の充足感、安心感が一層染み渡るえーん


暖色の照明がそのままボシの気持ちに見えた。



5/24にはまだ硬かったロスが出だしから哀愁たっぷりで、いい感じに熟してきた。


感情表現が豊かになってきて「いいね」と思ったのだが、段々「アレ?」って気がしてきた。


ボシに嫉妬してる感じとか良く伝わって来るんだけど、ロスがこんなに感情を見せてはマズい気もする。


せいぜい片眉ぴくり程度の、逆に感情を抑える演技で人に見せない内面を表現するのがロスの醍醐味で、


徹底的に感情を見せないロスがついにワイルド対して感情的になるのがクライマックスなのに


初めから感情を小出しにすると、最後のインパクトが薄れることになるかもしれない。





7/16


四男に育った元マンネ、キム・リヒョンを見る。


しかしキャスボ写真、もうちょっと何とかしてくれても良いんじゃないか?


四男がティーパーティの初めに、間を取って優雅にお辞儀する仕草とか、貴族っぽくて、やっぱり進化していた!大人っぽくなった!


だから凄く善戦してはいるんだけど、他の2人の方が役のイメージにかぶりやすく(아름답게)生まれついているので有利だなーとか思ってしまった。人を外見で判断してはいけないので「ちぇそんはむにだ」なのだが、致し方なし。



迫力だと聞くロスを楽しみにしていたら、噂通りの迫力で、逆に抑えた時が印象深かった。


「彼が望まなかったろうから」

「だったら最後まで読め」とか、ズシン不安


普通のロスの逆のパターンだけど、それが魅力的に見えた。


しかし忠実なロスだ。想いがまっすぐ。ロンドンを出ようと訴える時とか、後半結構泣いた。



ロスのせいかワイルドがとても華奢に見えてしまった。体も愛も大きいジョンミンさん見を慣れちゃったのもある。

ジョンミンさんにギョンスさんの声があれば最高だなーと不敬な事を思ったりもし。


当初キャスト全員に雑念あったけど、途中からかなり惹きつけられてハンカチ出し忘れを後悔!泣くうさぎ



8/9


元々取ってあったミンジン/リヒョンペアをキャンセルまでして、〈ベア〉も含めて私の目には進歩が著しいボムボシをもう一度。


正直これまで、フィボシ以外はアルフレッド・ダグラスを演じるために努力する俳優に見えていたんだけど、ギボム君はアルフレッド・ダグラスだ。



相変わらず激し目のロス。だからこそ今日もグッと来る「彼が望まないだろうから」


出獄したワイルドから手記を預かるシーンの、

“나도 좋아하긴 하잖아”

“미안하다고 하지 마“のところ

ずーっと後ろ姿で、表情が見えなかったの凄く残念。



僕じゃダメなのか!というロスを抱きしめるワイルド。


この時のジョンミンさんのハグの方法が独特で、ロスの脇の下から手を回して、ロスの肩に顔を埋めるスタイル。「勉強放送」で言ってたロスを抱きしめるんじゃなく、ロスに頼って抱きしめて欲しい側のワイルドをしかと見た。





8/10

メモを何も残していないのだが、幼児性を感じるボシだと思った記憶がある。


ボシは浅はかな人物なので、自分がロスより優位と感じると得意になって高飛車な態度を取り、そうかと思うとワイルドに別れを切り出されて醜いほど卑屈になったり。


その中で、ワイルドに愛されていると感じている瞬間はとめどなく幼い姿を見せる気がした。


人格の成長度合いが非常にいびつで、彼をまともに育ててくれる親も環境もなかった事を思うと、これほど哀れな人がいるだろうかと涙が出る。


この作品は特に、各登場人物の誰に共感するかで、「私はロスマウム(心)だ」「ボシマウムだ」と表現する。


初演当時は圧倒的に「ロスマウム」が多くて、俳優のファンだから…みたいな感じで「ボシマウム」もいなくはない状況だった。


回を重ねて「ボシマウム」も増えてはきたが、今シーズンのフィ・ボシを見れば「ボシマウム」になるのは難しくない気がする。


初演からずっと、「ワイルドマウム」には会った事なし…笑い泣き



最初の出会いで「ワイルド」と呟いてから名前を聞くシーン。フィ・ボシも思わず心の声が出てしまった風に演じていたので、演出家の今年の指示だったのかも。


3人の新ロスの印象を言うと、


スビン・ロス:最も貴族のロスらしい佇まい。1度しか見られなかったのが残念。


ジュニョン・ロス:これまでのイメージに囚われない新しいロスを表現するのに成功している。あっぱれ。


ミノ・ロス:全体的に感情的なので、ロスの感情のアップダウンが逆にぼやけた感じ。ボシよりも数倍大人のはずが、同じ土俵にいるような感覚も若干あった。