② [作業ノート] 〈ザ・クリチャー〉凍った血管が根付いたところ | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
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近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

元記事



チョン·グホン照明デザイナー


冷やかで鋭い感じの照明が印象的だ。全体的な照明のトーンをどんな感じにしようとしたのか知りたい。


怪物は人間との違いを知って人間のいない所を探して去り、その怪物を創造した博士は責任感と恐怖、憐憫によって彼を探しに北極に行ったはずだ。それなら彼らの世界が北極だからではなく、彼らの感情までも冷ややかであることを望んでいた。それでこそ、人間の隠された内面から冷たい空気、緊張感、悪に支えられた息遣いまでが視覚的に見え、観客の深い没入を助けられると思った。冷たい人間の内面、悪に支えられた対立を表現しなければならず、動きが限られている舞台なので、時間の流れと主人公たちの感情変化を生かすため、最大限冷たい色でタッチをし、鋭い冷たさが継続するようにトーン&マナーを維持した。



照明を適材適所に使用してキャラクターを強調し、人物間の緊張感を強調する点が目立つ。劇中の照明にどんな役割をさせたかったのか。


作品の鋭さ、冷たさを保ち、公演のストーリーが立体的に見えるよう適材適所に照明を設置した。さらに、照明を通じてファンタジーなシーンの魅力を最大化するために努力した。何より、俳優たちの演技と作品の雰囲気を邪魔せずに光の色味をそのまま維持するなど、方向性を失わないことにフォーカスを合わせてデザインした。舞台の上で繰り広げられる博士と怪物の神経戦、人間としての苦悩と自責、哀れさ、傷に光を加え、観客が入り込める舞台を作るのが照明の役割だ。観客の方々が公演を通じて想像の中の世界に目で向き合うその時、照明もやはり光で人物の感情を表し、話を伝えている。舞台での光はもう一つの解説だ。私はこの解説を観客の方々に見せたかった。



観客の方々に注目してもらいたい場面とその理由を紹介して欲しい。


M4 神よ! 1

博士と怪物の出会いの中で二人の初対立が見える場面だ。博士は自分が生きていく意味がないので死を望むが、怪物は自分が作られた理由を聞くために死を願う博士を妨害する。神という見えない存在がセットの後ろの部分で光に見えることを望み、それで光の方向と明るさで表現しました。強いライトの光の線で怪物の力を見せ、博士が怪物に制圧される場面を表現しようとした。


M7 実験日誌

博士が実験を通じて生命を創造する場面だ。レーザーの四角い枠を使って実験シーンを作りたかった。照明の枠の中で振り付けをし、実験日誌の中の内容を表現するなど、映画のようにフレームの中で場面を演出しようとした。これに加えて、博士が自分の血を怪物に送る振り付けで、血が怪物から流れていくように見えるようにレーザー照明を活用した。


M8 真の喜びよ、至福よ!

M7「実験日誌」から続くナンバーであり、怪物の誕生の場面だ。心臓が鼓動とともに動き始め、その力で(木の枝で表現された)血管が血に染まっていくこの場面を、この作品で最も力を入れた場面として挙げたい。具体的な映像なしに血が流れる感じを表現するのは簡単ではなかったが、舞台のコンセプトと照明が調和すれば、舞台の上に新しい空間と雰囲気が作られるだけでなく、作品の魅力が極大化されるということを示す場面だ。

 

M15 告解

博士は自分の傲慢と欲望で作られた怪物に対して責任を果たせなかったことに気づき、北極のある空間で自分を待つ怪物の所へ行こうとする。この時、神が博士を暖かく抱くのだが、セットの間から出てくる光が博士を抱く感じで表現したかった。光が一つ一つ蘇って北極を満たす場面は、冷たく見えた照明が暖かく感じられる瞬間だと思う。



M16 進もう

エピローグのライトが点灯し、背景が別の北極の場所に変わる。二人はここで出会い、二人だけの幸せが宿る場所に移動する。劇場空間の限界があるため、光の方向性と色味で2人が移動する空間と時間を表現しようとした。 最後のシーンでは二人だけを照らしているランタンの光を強調し、涼しい背景の中でも暖かくて幸せな感じを与えた。