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私路線の作品ではないと考えていたので、見る予定は無かったのだが、シッツプローブとプレスコールで音楽を聴いたら俄然見たくなりねじ込んだ。
非指定席の30%割にも関わらず、行ってみたら8列目センターでびっくり。肉眼で表情もよく見えるし、めちゃ良席❗️
結果は…面白かった!
ジフ君のドスの効いた声と、何と言ってもベテランの表現力で、スハちゃんが一人際立つ感じはなくて、バランス良かったと思う。
劇中歌のスハちゃんソロは圧巻なので当然拍手喝采だったが、あの素晴らしい世界はジョンが創造したものであって、それなのに道が開けないジョンのやり切れなさを余計に感じた。
そもそもジョンの1人劇としてスタートしたというこの作品。ジョン以外の登場人物はマルチで役柄をこなす。
スハちゃんはエージェントのおばさん、マイケルの会社の上司などなど。スハちゃんのはっちゃけた演技が楽しすぎ。本人も相当楽しそうだった。
マイケルはジョンの父、その他を。
颯爽としたスーツに身を包んだマイケルが、輪郭だけが浮かび上がるような照明を浴びて背景に立っているシーンが多くて、マイケルのような成功した存在にならなきゃいけないというジョンの焦りがいつも意識の中にあるのを感じた。
ところでこの日はついに韓国の大統領が身柄を拘束されてから間もなくだった。ジョンが時代を嘆くシーンで(アメリカの)大統領も槍玉にあがるのだが…(それさえもアドリブなの?)
ジフ・ジョンは「大統領が…」と言いかけてから「ん?大統領?」と意味深にニヤリ。
「国民のことを何も考えてない」「法律も守らず逃げ隠れするような奴」「あ、でももう隠れなくていいのか」等、あれこれ言いたい放題。客席に流れるのは共感の失笑と連帯感。
「皆さんも名前知ってるでしょ、一緒に言ってよ。声を合わせて言わなきゃ!」
言葉忘れたけどこんな風に客席にアピール。
「せーの!」で、客席は「Yu…」と言いかける中、本人はしれっと
「ジョージ・ブッシュ!うわ、大統領の名前も知らないの?ジョージ・ブッシュだよ。」ってニヤニヤ。
客をいじって盛り上げる術もバッチリ。
結構面白い作品なのにそこまで売れていない不思議。(お陰で割引が出て助かったけど。)
ロビーに(シラノの)クリスティアンと同じ髪型の人がいると思ったら本人だった。キム・ジヌク改めチャ・ユネ氏。マスクをしていてもカッコ良さは隠せない。奥様のソ・ジョンファ俳優と仲良く2人で。