落ちる月の光がだんだん冷たくなった
澄んだ露にも寒気が広がった
冷たい夜の気配に体が震えたが
ムヨンがそばにいると胸が暖かかった
これほど静かな風景の中で
私の心臓だけが大きな音をたてていた
ムヨンは何も言わずに私の鼓動を聞いていた
「影を見つけて帰ったら
僕のことを忘れるだろうね?」
ムヨンの声が背中に響いた。
「あなたは、私を覚えていられる?」
「僕は君を忘れない」
ムヨンが木のトンネルを抜けると
トンネルの中に結ばれていた夜露が
ほろほろと落ちた
私の声もムヨンに届かず
地面に落ちてしまった
ミュージカル〈月隠し〉は「関係結びと傷」についての話だ。
人々は関係を結ぶことで傷つくこともあるが、生きていける力を得る一番幸せな瞬間を得ることもある。
人生を苦しめる様々な要素に向き合いながら少しずつ成長する主人公の姿は、それ自体で私たちの姿とも繋がり、共感と慰めを与える。
幻想童話のようだが、現実と深く触れ合っている〈月隠し〉の物語は、現代人の胸に深い余韻と感動を残すだろう。
作品の背景となる幻想的な森の中には、鬼火、クミホ、山神霊など韓国の民話、説画的素材をベースにした神秘的な存在たちが登場する。
これは韓国固有の物語に対する根本価値を同時代に続けるだけでなく、美しいファンタジーを舞台で具現化し、さらに豊かな見どころを提供する。(公式アカウントより)
10月25/26日
雰囲気あるので〈月隠し〉と勝手に呼んでいる〈달가림〉は、私好みのファンタジーで、面白かった
洗練されたティーザーとは趣が異なる素朴なセットではあったが。
不遇な人生で全てにネガティブなヒロインと、不思議な森に住むムヨンの話。
「世にも奇妙な物語」の少し慰められる系の不思議な世界を思い出す。(←若者は知らないか?
2回のキャストはヒロイン、ヒョジュが違うだけ。
〈ベア〉のマット以来、気になっているチョ・ソンテ君がムヨン役。天人の父と人間の母の子。影を持たずに不思議な森で暮らしている存在。
感情がよくわからない設定なので基本無表情なのだが、その分無垢でストレートな表情がとても良い。(つまり、可愛い)
マルチで演じる3人はみんな器用な実力者。夜叉(九尾狐)その他を演じるシン・ジンギョンさんが特に凄かった。調べたら〈6時退勤〉に出ていたそう。悪役だけど迫力があってカッコいい。音源が全然無くて残念だ。
公演期間が2週間ほどしかなかったので、タイミングが合ったのは運が良かったとしか言えない。森の空間の使い方とか、もう少し工夫できそうな感じはしたけど内容的にはとても良かったので、レベルアップして期間も長く帰ってきてくれたらいいと思う。
M.14 너에게로 あなたのもとに
https://x.com/allthat_play/status/1711924982681645255?s=46&t=7mQzvL1T0-uWwOYY0w9x2A
M.16 달가림 月食
https://x.com/allthat_play/status/1712279045084479977?s=46&t=7mQzvL1T0-uWwOYY0w9x2A