(後半)SBSポッドキャストで語られる〈ザ・テイル〉 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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(19:07)

スンアン:『初演と再演の違いをソクチュンさんに聞きたい。』 変わった点!

 

ソクチュン:変わった点?僕に余裕が生まれた。

 

スンアン:皆さん、ソクチュンのザ・テイルをご覧になってください。バイロンは?3人ともケミが違いますか?

 

ソクチュン:すごく違わない?

 

スンアン:違うね。どんな魅力があるか。

 

ソクチュン:個人的にこんなことも考える。バイロンごとに違うものを感じて、合わせていると動線までも変わってくる。だから観客なら面白そう。

 

スンアン:何種類もの感情が発生するから。

 

ソクチュン:こんなにジョンもバイロンもそれぞれ違う。だからと言って違うことをするのでもない。共通の目標に向かいながらも各自の魅力が表出するんだから見ていて面白いだろうと思う。

 

ザ・テイルほど、その日その日の空気が違う公演はないかも。空気が重要だ。

 

スンアン:うん。僕らはその日の空気を大切にするから。

 

ソクチュン:魅力的な作品だと本当に思う。

 

スンアン:『初演と再演の初日では、どちらの方がドキドキしましたか?』

 

ソクチュン:それは初演だよ!しかもコロナで、4日間だったかな?延期されたんだ。それでも僕が初回だった。マジで怖かった!普通僕は初日が怖くなくて、他のものなら歓迎なのに、ザテイルは怖かった。

 

スンアン:だけど君がこの世でザテイルを1番初めに演じた俳優になった。地球上で。だから僕は初演の初日が好きだ。

 

ソクチュン:僕もそうなのに、なぜザテイルはこんなにプレッシャーが?

 

スンアン:あまりにも一生懸命苦労したから。

 

ソクチュン:初演ではこういうのが絶対にあった。この作品をうまく伝えなければならないという余りにも強い責任感。

 

スンアン:テキストをそのまま話すには足りないものが多過ぎる。僕たちが足して推測して話さないといけない事が多い。

 

ソクチュン:例えば、僕が正解とは限らなくて、スンアンやソクチンの方が正しいのかもしれない。僕がやるのを見て、間違ってる、正解だと、誰かが判断したらどうしよう。この作品はそういう作品ではないのに。

 

スンアン:責任感とプレッシャーがあったのか。だから再演で飛び立った?

 

ソクチュン:再演では全然プレッシャーが無かった。

 

スンアン:僕も不思議と、既に30分やってからきた感じだった。今回初日だったが、あまりにも緊張しなくて、ミスしそうで問題になるくらい。

 

だからどうすれば緊張するかと、初演でミスした場合を思い出して復帰した。

 

ソクチュン:そうすればテンポが出て体が熱くなるから。

 

スンアン:そうすれば舞台の上にテンピング(?)が生まれるから。この作品はテンションが無ければ無用の長物だ。

 

『ソクチュンさんは初演時に本当にたくさん勉強して、研究した。再演の準備には余裕を持つ以外のことで、特定のテキストや文章で、新しい解釈が生まれたから今回はこう表現したいといった視点はありますか?』

 

ソクチュン:序盤部が凄く変わったと思う。始まりの部分。もう少し巨視的な視点で作品を見られるようになったと思う。

 

僕が初演で表現したことが間違ってるとは思わないが、初演の時はバイロンに会った瞬間、彼によって引き起こされた痛みや苦しみが表れるジョンだとしたら、今回はある程度大丈夫なフリができるジョンとして表現してる。

 

スンアン:成長したジョンとしてスタートするのかな。

 

ソクチュン:そう眺めてみると、後半のテキストの受け入れ方が変化した。例えば『どうして、あなたがここに?』という言葉。

 

「僕はあなたを見ると、とても苦しくて会いたくない。でも嬉しい。」が初演の出発点だった。

 

でも再演は、「あなたはここに居るべき人ではないのに、なぜいるのか?」でスタートする。それが一番大きな違い。

 

スンアン:だからもっと重く深くなった感じがする。

 

ソクチュン:なぜなら、僕が表現したかったことは、中間部からすべて現れてくるから、初めから僕がすべてのレイヤーを表現しなければならないと責任を背負う必要無かったんだ。今思うと。

 

『スンアンさんは、変化したことは無いですか?』

 

スンアン:ありません。(断言)

 

ソクチュン:(爆笑)初演時に一生懸命やったからね。

 

スンアン:ないですね。変わったこと?ジョンを以前より少し好きになった。それはあるかも。初演の時はジョンが自分を憎んでた。僕がバイロンを好きなこと、あるいは憧れていること、愛していること、こんな感情を持つ自分が嫌だし、そこから目をそらしていたから屋根裏部屋で文を書いていたんだろう。それを前提としたから、自分を好きな人物ではなかった。

 

でも再演でこの作品に対する僕の愛情と責任感も生まれて、ジョンも少し肯定的に努力しようと考えたようだ。

 

文章に背を向ける内容じゃないか。バイロンに対する気持ちを否定して、愛ではないにしろ憧憬かもしれない。初演時は、その過程が単純に押しのけることだけだった。本当に嫌だから。バイロンが凄く嫌いだった。そのバイロンに揺れる自分も嫌いで。

 

今少しだけ濃くなったのは…彼がすでに3年間この過程を経たということだ。だからそれほど経たずにジョンは自らこの世を去っただろう?

 

どれほど渇望すればルースベンが登場する?

 

「短刀と夢遊病」以降、破片が飛び散って炎のように揺れる部分が確かにあるので、序盤には押しのけようと本能的に感じたとすると、今はむしろ眺めるようにやっている。ここが現実なのか、夢なのか。そこは変わったかもしれない。だから面白いのかも。

 

ソクチュン:『公演中に一番記憶に残る事件とか、練習室のエピソードはありますか?』

 

スンアン:まずは僕がこうして再演をしているってことが、我ながらとても不思議です。

 

ソクチュン:この質問も来たんですか?僕がユドンにコートを投げたのか。

 

スンアン:これはユドンさんが来たら話そう。

 

(28:10 ソン・ユドンようやく登場)

ソクチュン:公演中、「道化師」が終わってコートを投げつけたのは、事前に相談したわけじゃないのに兄さんが上手く受け取ってくれたの?

 

ユドン:話したことはないね。でも、何度かあった。僕の記憶では何回かあるけど、リズムよくいった日が1回ある。その前のダンスも慌てる時があるけど、その日はすべてがいいタイミングだった。(要約)

 

スンアン:『去年4月のある日、「道化師」でソクチュンジョンが立ち上がりながら床にあったコートをユドンバイロンに投げて、ユドンバイロンがパッと受け取ったことがありました。』 その話ですね。

 

ユドン:そういうのが公演の妙味じゃないですかね。

 

スンアン:多分客席全員が内的スタンディングオベーションした瞬間だったそうです。(~29:46)

 

(30:08~)

ソクチュン:(ユドン)兄さんはジョンでも合いそう。

 

ユドン:最初は僕もそう思ってた。

 

スンアン:バイロンはどう?面白い?

 

ユドン:面白いよl。最初はキャスティングの連絡が来た時、別の役じゃないんですかって聞いた。

 

スンアン:バイロンをやっていて一番楽しいのは?

 

ユドン:お前たちが苦しむのを見る時。

【ジョージ・ゴードン・バイロン、この悪魔!】

 

Ⅾ:憎らしいです。見ていて。

 

スンアン:休憩しようか?ムカつくから。(笑)

 

ソクチュン:再演になって前より憎らしくなった。

 

スンアン:僕らに余裕が生まれたなら、バイロンはどれほど余裕があることか。ジョンがどんな言葉や状況に苦しむか、全部把握してるんだから。

 

ソクチュン:手のひらの上で躍らせもし、僕らが踊ってあげもする。

 

スンアン:前はバイロンたちが手の上で躍らせてるのを示すために努力したとすると、今はどうせ手の上にはいないのを知っている状態から始まるから、余計に憎らしいし、僕たちのことを余計にプッシュするみたい。

 

ユドン:ジョンと心が同化する時もあるし、心が離れるときもある。ルースベンだと離れる気がするし、バイロンとしては心が向かう。

 

スンアン:今回演技しながら感じたのは、兄さんは前は、何かを引き出す事だけを本当に努力したけど、今は一緒に苦しんでいる感じがする。演技しながら気を使ってくれる。

 

ユドン:可哀そうだと思う部分もあるから。

 

ソクチュン:今回のバイロンは3人とも、みんなそんな感じがする。

 

スンアン:今回はみんな何かが生まれたのかな?

 

ユドン:自然にそうなったみたいだ。特に話したことはないけど。ソクチュンだったかな?誰か瓶を割っちゃった。僕の目の前で。

 

ソクチュン:あの日は兄さんだったのか。

 

ユドン:粉々になって、

 

ソクチュン:そこまでじゃないよ。(笑)兄さんとはエピソードが多いね。

 

ユドン:急いで持っていくために瓶を集めたら、割れちゃったから、怪我しないかと思って。僕はブーツを履いてるから大丈夫だけど。内心驚いたけど、キャラクターとしては驚いちゃまずい。

 

スンアン:片づけた?

 

ユドン:片付けられなかった。そっちに動線をもっていかないように気を付けた。そっちに行くシーンを瞬間的に考えた。踏んでも大丈夫だけど、靴底に付いて移動して、そこに座ったりするかもしれないから危険だ。

 

ソクチュン:その日は月に飛んじゃった日かも。ザテイルやってて、月世界に行ったり来たりするって表現がしきりに頭に浮かぶんだ。舞台上で計算しないで、本当に別世界に行ってきたような感覚なの。その日かも。

 

スンアン:幽霊に化かされた日?

 

ソクチュン:そう。瓶を強くぶつければ割れるのは分かるよ、理性的には。

 

ユドン:でも、面白いじゃないか、そういうの。

 

ソクチュン:そうなんだ。

 

ユドン:そんな日はある。でもこの公演は最初から最後までというよりは、シーンごとにそういう時があるみたい。ピタッと感じる快感みたいなもの。例えば、服を投げて受け取るみたいに、偶然生まれてピタッとハマる時、一緒に月世界に行く感じ。(~34:09)

 

(34:23~)

スンアン:初演と再演の初日はどっちがもっと緊張した?

 

ユドン:初日と千穐楽は緊張しない。その二日に挟まれた日は全部緊張する。どんな公演でもいつでも緊張するし、その緊張を楽しめるわけでもない。(要約)

 

ソクチュン:職業を間違って選んだんじゃ?

 

ユドン:そうかも。

 

(36:35)

ユドン:『最近ついた嘘は何ですか?』

 

スンアン:僕は母が電話で酒を飲むなって言う。飲んでから「飲んでないよ。話してるだけさ。」飲んだ帰り道に。

 

ユドン:お母さんにお詫びのビデオレターを。

 

スンアン:お母さん。母さんの知っている僕は僕じゃありません。ㅎㅎ 適当に楽しみつつやってます。

 

ユドン:僕は嘘をついてずっとヒヤヒヤするよりその場で正直に言って怒られる方が楽だ。どうせ後でバレる。

 

(後略)一部終わり。