〈乱世〉観覧 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

8月10日
(あらすじ)
チョン·ドジョンとイ·バンウォン。
 
乱れた高麗末期に、国運の衰えを知り天命を奉じて易姓革命を成し遂げた主要人物。
 
理想を現実にしようとした者と、現実がすなわち理想だと考えた者。各自信じるところが明確で自分のやり方で乱世を救おうとしたため、相手のやり方は許せなかった2人の人物、チョン·ドジョンとイ·バンウォン。
 
チョン·ドジョンとイ·バンウォンはイ·ソンゲを通じて新しい国を夢見る。しかし2人が意見の違いから次第に互いの存在に脅威を感じ牽制しあっているうち、太祖7年8月14日、突然イ·ソンゲが病床に伏せる。
 
チョン·ドジョンはイ·ソンゲという翼をつけて自分が夢見る国を設計することにブレーキがかかり、開国功臣の採択と世子冊封にそっぽを向かれ身を隠していたイ·バンウォンには機会ができた。
 
イ·バンウォンがイ·ソンゲの落馬後チョン·モンジュを殺したように、今度はどんな動きをするのかチョン·ドジョンは不安だ。
 
一方、長い間名分をつかめず動かなかったイ·バンウォンは、この機会を逃さない···。
 
 
クン
劇中で状況を説明しながらチョン·ドジョンとイ·バンウォンの内面を表現し、劇中に出てくる空間と時間に連れて行ったりもする、この劇の作家でありこの地を生きていく民でもある。
 
チョン·ドジョン
自ら乱世を終わらせる人物だと思い、イ·ソンゲと手を組んで易姓革命を始めた悲運の天才。
 
イ·バンウォン
イ·ソンゲの五男。一時は志を同じくしたチョン·ドジョンにそっぽを向かれると、結局彼を殺さなければ自分の生きる道は開けないという考えに至ってしまう。
 

 

ドラマ「六龍が飛ぶ」を見れば予習できそう。
 

ドジョン役にチュ・ミンジンが出ているので興味を惹かれた作品でもある。彼が出演するなら面白いんじゃないかと。

 

〈景宗修正実録〉もそうだったが時代劇は言葉が難しい。すんなり理解できるレベルだったらどんなに良いだろうか。なので細部は分からないながら、時代の波に翻弄されつつダイナミックに絡み合う人間ドラマとして見応えがあった。

 
民が平和に暮らせる国という目標に向かって共に進んでいたチョン・ドジョンとイ・バンウォン。
 
初めはドジョンを慕っていたバンウォンなのに、考え方の違いで袂をわかち、さらには互いの命を狙うようになる。様々な状況が絡み合ってそうなるのは仕方ないと思えるのだけど、もし違う状況だったら、慕い慈しみ尊敬し合う関係が続くのも可能なはずで、残念だ。
 
語り手の「クン」が、対立する2人を痛々しく見守る視線なので余計にそう感じる。
 
最終シーンだったか、エピローグだったか、互いを暖かい目で見る2人が春の花を愛でるシーンがあって、平和な世の中であれば、きっとこんな風だったのだろうと思わせる。
 

 

「クン」が「民」そのものとして、

「民のためと言いながら、なぜ私(民)を見ないのか。なぜ私の声を聞かないのか!」と、争い続ける2人に悲痛に叫ぶのが印象深かった。

 

理想を追い求め最善と思って選択する行動も、所詮愚かな人間の選択に過ぎず、民にとってはそんな理想なんて知らん!土に触れて生きていられればそれで良いんだ!ってことになっていた。

 

(チョンヨンさん編)


ソ・ジョンファさんの魂のこもった歌唱が胸に迫った。〈ファンレター〉で見直してはいたけど、こんなにも雰囲気のある人だったのかと改めて思った。

 

 雅なナンバー。彼女は後半に登場。

 

 

イ・バンウォンのリュ・チャニョルさんは初めてで、顔も名前もアイドルみたいだと知人に聞いたら、EXOにパクさんがいるそうで。パクさんだったら客席数百の小劇場に出るわけないか。単なる大学路の有望若手だった。

 
それにしても歌声は凄かった。

「憤怒」というタイトルに相応しいパフォーマンスなのに、スペシャルアンコールなので最後のハートがご愛嬌。