〈フランケンシュタイン〉に続き、特に好きではない〈ジキル&ハイド〉。ストーリーには目をつぶり、俳優さん目当てにひたすらナンバーに酔いしれる作品とでも言おうか。
ところが。
12月14日
ジキハイってこんなに面白かった?
話が面白いんですけど?
やっぱりソンロクさん演技凄いのかな。
最後、死を選ぶジキルに涙が出た。
ドラマとして楽しめた〈ジキハイ〉だった。
ソンロクさんは元々善人も悪人も上手いので、苦しむジキルと恐ろしいハイドの対比がはっきりしている。無理して演じ分けている感じがしない。
みんな大好きセクシー場面は、そんなに撫で回してないのにヤバいくらいのセクシー度だった。もしかするとコンジュさんから発せられるエロティック光線だったのかもしれない。
以前にもハイドはなぜルーシーを殺したのか考えたが、ソンロクハイドに限っては明らかにジキルを苦しめるためだったと感じた。
コンジュさんは場末な感じがよく出てひたすら凄い。声自体艶かしいのが魅力だ。ギョンアちゃんも大劇場映えする華がある。
これぞ韓ミューレベルだ‼️と見せつけられた気分。しかし今日1番鳥肌が立ったのはアンサンブルのナンバーだったのである。
Facade, Murder…凄かった。賞取って欲しい。
いくらアンサンブルの歌声がピタッと合ってクリアでも音響が悪くては台無し。その点、LG、シャルロッテ、忠武の音響は良いとの評判だ。
〈キング・アーサー〉のホンイクは悪くて有名。せめてどの辺の座席がましなのか知りたいものだ。
〈サムシングロッテン〉のユニバーサルアートも酷かった。前方席だったのでスピーカーの音が広がる前に聞こえてしまうような気がして、逆に後ろの方が良く聞こえるかもしれないと思った。(根拠は無い)
グァンホ回が休演になるならソンロク回をもう一度見ておけば良かった。
3月9日
敗因は色々あると思う。
まずは眠かった。時々、声だけ聞いてた。
ごめんなさい。私のせいじゃん。
眠くて全体のキャスボを撮り忘れた。
どんちゃんのアラを探すと、無理して演じ分けているように見えることか。声の区別をつけようとして、ハイドの言葉が聞きにくい。
冒頭のナンバーで印象に残ったのは、凄く繊細な表現で歌っていた事。研究してる〜と思った。この役を大事にしてると感じた。
こちらの勝手な思い込みだが、逆に考えると歌いこなすことに神経が行ってるのではないかな。もちろん演技も研究しているとは思うが。
ルーシーを治療する時、ソンロクジキルはハイドが傷つけたと知って受けた衝撃も大きかったし、ルーシーに対する申し訳なさで身長が縮んだんじゃないかと思うほどだった。
そういうジキルの気持ちがあちこちで印象に残るので、最後命を絶つのが哀れで泣けたんじゃないだろうか。
その点、ドンソクジキルは驚きもするし謝りもするが、特に印象には残らない。
注射した後は、体が軽いとか言いながら机に後ろ手をついてあん馬のように両足を上げたり、机に頬をぺたりとくっつけて「異常無し」と書き込んだり。若干ジャック要素を感じた。客席からは笑いが起こって反応は良かった。
セクシーシーンは前よりは滑らかになっていた気がする。太ももの内側にも手を伸ばしていた。首筋にキスするのはお約束らしいが、ウンジキルと比べるとやはり大人と子供と言わざるを得ない。
ルーシーはユジ。かなり良かった。熱演。〈マリー・アントワネット〉の配信で、ソヒョン/ウヒョク回のマグリッドはイマイチだったけど、ソヒャン/ドヨン回ではとても良かった記憶がある。きっと、どんどん吸収して成長しているに違いない。
エンマのチェ・スジン、すごく良かった。エンマはジキルのすべてを許し深く愛し続けていく人で、現代女性からすると理解に苦しむキャラクターだが、スジンエンマは、それもすべて自身が選択したこと、脇から余計な事言わないで、という自律的な強さを感じてかっこよかった。
透明な声が美しくてルーシーとのデュエットが素晴らしかった。
3月11日
ハイドが出現して鏡をじっくり見た後、実験道具をいたずらしたり、実験室もしくは現実世界を観察するような様子で無言が続く。おもむろに「深夜0時、異常なし」と書き留めると、ハイドの喜びが爆発する。沈黙を演じられると弱い私だ。
ルーシーがハイドに傷つけられたと知ったウンテジキルが、なぜ自分のところに来たのか尋ねるのは、ハイドが自分だとバレていないかを恐れてだった!申し訳なさそうに謝ってはいたが、卑怯なやつ!
この辺もジキルとハイドは同一人物だというウンテ的表現なのかな。
治療後ルーシーとキスしてしまい、うろたえて別れを告げた後、胸に手を当てて自分の感情を理解しようとしながら、唇に指を当ててキスの感触を思い出す様子を見せる。むずむず動きだす左手をきつく押さえて走り去る。
ほとんどのシーンで左手との闘い(勢力争い?)が表現されていた。ハイドが隙間から出ようとしている感じ。もしくは、ジキルの中でハイドが拡大していく感じと言うべきか。
コンフロンテーション(対決)もジキルとハイドが直接対決しているシーンなのだと再認識。つい、どれほど鮮やかに歌い分けるかに興味が集中してしまうが、ショーじゃなくてちゃんと物語の一部であり対話だった。当たり前だけど。
セクシーシーンは脈拍上がって酸欠になったため良く覚えていない。ルーシーの首筋に唇を当てた時、ルーシーが思わず息を吸い込むように歌が途切れて、ほんとリアルにやばかった。
ジヘちゃんはエンマのような役にはピッタリ。美しいドレスがお似合いで、ナンバーもクラッシックな感じだし、とてもエンマだった。
苦しむジキルと、愛を訴えるエンマ、語り部のアターソン。エリック、クリスティーヌ、キャリエール?ああ、このメンバーでファントム見たかった。 アターソン/キャリエールのユン・ヨンソクさんは映像版ファントムにご出演です。
ユジルーシーは今日も素晴らしかったが、他のルーシーも見てみたい。ちゃんと見ていなかったドンジキルをもう一度見るべきかな…。