ミュージカル〈メアリーシェリー〉勉強放送【後編】 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。


【前編】はこちら



Q:ポリがバイロンのそばにいる理由と、バイロンがポリをそばに置く理由が、俳優によって少しづつ違って感じられるのだが、パク・キュウォンさんとキム・ドビンさんの考えは?


(ポリドリ)まだ実際にはやっていないのだが。


(バイロン)最初の出会いが、ポリも文を書いていて、まあ悪くはないと言う。


私の考えでは第一印象が悪くなかったのだろう。彼を自分の側に置けば、芸術的なインスピレーションを受けるからいいか程度の考えで。それに医者だから必要だったのだろう。


そうして悪い薬に溺れることになる。ポリが常に与えてくれるから。そうしてなくてはならない存在になってしまったようだ。薬物依存も大きかったが、ポリでなければいけないような?

(訳註: 悪い薬とはアヘンの事だが、放送禁止用語なのか?)


実際バイロンは両性愛者だったから、そんな要素も少し。


(ポリドリ)実際にそうだったと言う実在人物の記録を見ると、本当に愛していたという推測も可能だ。


メリーが「あなた程ならバイロンのそばにいなくても良いだろうに」と言うのだが、ポリが「慣性のようなもの」「逃げ続けてもまた戻らざるを得ない」と言う。


そんな感情に何があるかと考えると、愛ではなかっただろうか。愛のために去れなかった。全ての人が背を向けても、自分だけは彼を守りたい心で残っていたのだが。作品の中では結局バイロンから離れてしまう。


その理由が、自分が居なくなればバイロンが立ち直るという判断ではないか。



Q:パーシーは妻ヘリオットを失ったのを契機に、大衆から名声を得たと言う。そしてまた、メリーの才能に畏敬の念と嫉妬を感じている。それでパーシーに愛とは文を書く素材に過ぎないと思った。俳優さんが表現するパーシーは真実に愛せる人物だと思うか?


(パーシー)胸が痛む質問だ。同感する部分もある。彼は真実に愛せる人物ではあるが、責任を取れない人間だったのだろう。


誰でも愛する自由はあるが、愛に対する責任がなかった人物ではないかと思う。



Q:クレアは小さなことにも驚くほど怖がりのはずだ。それにもかかわらず、絶望の瞬間意識のヒューズをつかみ、子を宿したままバイロンの別荘を離れる姿が、ひょっとしたらここで最も内面の強い人物ではないかと思った。

クレアの堅固さはどこから生まれたと感じるか?


(クレア)私も彼女が1番強い人だと思う。堅固さの初めは貧しさではないだろうか。大変な時期を経験すればより強くなれるきっかけになる。大事件ではなくてもそういう環境で育って。


子供を守る、メリーから離れて一人で生きられる、そう思った時から強くなったのではなく、もともと堅固さがあったからそういう選択ができたのだと思った。



Q:良い人の演技をしてきてバイロンのような悪い演技は大変だと思う。演技をしながらやりにくい点はなかったか?


(バイロン)全くない。



Q:ドビンバイロンが劇中でタバコを使わない理由は?


(バイロン)水タバコなのだが、スイッチを押してもたいして煙が出ず、効果が疑わしい。持っていても果物を持っているように見えて。一度使ってやめた。


(MC)他のバイロンは使うのか?


(ポリドリ)みんな使う。



Q:劇中でワインを飲むタイミングを決めているが意味があるのか?


(クレア)初めは決まっておらず各自のタイミングでやろうとしたが、学生の合宿のようになってしまったので、様式的に全員合わせて飲むようにして、酔っていく過程を段階的に見せようということになった。



(MC)多かった質問の1つが、回転舞台もあり2階までの階段もあって、行き来が大変ではなかったかというものだ。


(パーシー)別に大変ではなかった。(1回しか上がらないくせにとバイロンのツッコミ)


(クレア)最初見たとき階段の段差が高いとは思ったが、実際公演をしてみたら階段に見えなくなった。バイロンへ向かう道だと思えて。(全員拍手)


(パーシー)私がとても未熟なのかも。今日はとても成長できる。再び立ち上がらなくては!


(ポリドリ)メリーとクレアはドレスをたくし上げて登り降りしている。特にクレアは駆け降りるシーンも多くて、見ているこちらも心配だった。


(パーシー)僕もベンハーの時… (なぜベンハーの話をするのかと非難の声)


ドレスの関連だったがそう言われるとは。私が悪うございました。(笑)


(ポリドリ)(バイロンに)転んだことがなかったか?


(バイロン)階段じゃなくて、下で。



(23:30)

【他のキャストのナンバーを歌うコーナー】


クレアはメリーのナンバー「두려워(怖い)」を歌う。


(パーシー)畏れ多くも兄さんたちの曲は歌えないので自分の曲にする。


(兄たち)お前の曲はいつも聞いてるんだから、他のを歌え!



(パーシーの歌うポリドリのナンバー)

  너는 나의 아름다운 문장

かつてあなたは私の美しい文章


나의 삶에 깊숙하게 들어와

私の人生に深く入って来て


 가쁜 숨을 몰아쉬며

激しく息を切らして


살아있다 말하는 목소리

生きていると言う声



(バイロンの歌うクレアのナンバー)

세상이라는 현실과

世間という現実と


끝까지 싸워야한데도

最後まで戦わなければならなくても


절때 잊지 

絶対に忘れないで



(ポリドリの歌うパーシーのナンバー)

너와 

君と僕


사랑은 과고가 되고

愛は過去となり


 백지에 영원한

この白紙に永遠の


시로 남아

詩となって残る



(メリー以外のキャストがアンサンブルとして歌うナンバー)

도망쳐 메리 귀를 막아

逃げろメリー 耳を塞げ


도망쳐 메리 모두  잘못이야

逃げろメリー 全てお前が悪い


언젠가 후회하게  거야

いつか後悔するだろう



(ポリドリ)

〈メリーシェリー〉過ぎた公演は戻ってきません。今日感じられるメリーシェリーは今日で終わりです。過ぎた公演は戻りません。


(再演になれば)公演的には発展するかもしれませんが、今感じるメリーシェリーは全く違うということです。よく言えば演技や公演の完成度が増す最初は何か足りなくても


【言えば言うほど変になっていく】


(バイロンが支援)初演と言うものは初演なりの魅力がある。再演は無条件に変わるものです。


(ポリドリ)サムソン駅からちょっと遠いですが、出かけてくるのが大変な方もいらっしゃいますが。


(MC)将来再演する時、初演を見てない方は、再演時に疎外感を感じないよう、とりあえず見てください。


【一体何を言ってるのか】


「あの時はこうだった」と、「あの時はこうだったって」とは全く違います。再演時に酷評したいなら、今見ておきましょう!



当初、物語の焦点が分かりにくい、何を言わんとしているのか?といった批判が多かったらしい。それを受けての最後のコメントなのかも。


演出意図としては5人それぞれの怪物を描きたかったのでしょうが。


メリー/パーシーと、バイロン/ポリドリ、2つのカップルの関係性が同時進行しながら、それぞれに影響を与えたり、投影し合っているような気はするものの、具体的に整理できなくて若干混乱。


途中に出てくるカエル実験や、ポリドリが怪物を演じるシーンなど、演出家の意図はあるのでしょうが難しかった。



とにかくチョン・フィバイロンが怪演過ぎなのは確実。美しくて妖しくて激しくて狂気溢れる天才。ミュージカルアワードで賞をあげてください。



把握してなかったが、動画にバイロンとして登場するキム・ドビン君の回が24日。〈伝説のバスケ団〉とかぶるけれど24時まで視聴可能だから、やりくりはできますね。

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