〈田代親世さんの解説付☆気軽に韓国ミュージカルの旅〉略して田代ツアーに参加してきました。日程は2月21~22日。
初めて参加した昨年夏以来、その後は参加する機会もなく年も暮れようとしていた頃。前回のツアーに参加した方の体験談を読んでいたら、観劇さながらのあらすじ語りとか、色々思い出してムラムラ、参加する運びに。
後日韓ミュー友に、自分で行かれるしあらすじも自分で分かるのになんで参加すると問い詰められましたっけ。
自分の見方とは違う感想を聞けるのも楽しかったし、あらすじを良く分かろうと思ったら準備が必要だけど面倒くさかったし、あらすじ語りは臨場感あるし、乗っかっていれば自動的に運んでくれるのも楽ちんだし、と私。当時はだいぶ疲れていたらしい。
実際参加して一番良かったのは、食事。2日目に行ったチョヤンガン(朝陽館/조양관)が韓定食の店なんだけれども、出てくる物が最初から最後まで美味!すべてが好み。個人だったら行かない価格帯の店なのでこれもツアーの醍醐味と言えましょう。(観劇以外でですよ、もちろん)
それではいよいよ、ツアー2日目に観劇した…
드라큘라
ドラキュラ
ドラキュラ:チョン・ドンソク
ミナ:イム・へヨン
バン・ヘルシング:ソン・ジュノ
ジョナサン:チン・テファ
ルーシー:キム・スヨン
4重の回転舞台が魔法のように描き出す様々な場所で繰り広げられるドラマチックな物語。出演者さえも度肝を抜かれる回転舞台がどうなっているのか、是非2階から見てみたい。
舞台装置同様、ドラマチックなナンバー。このメロディラインはあの作品のあの曲に似ていない?と分かるくらいワイルドホーン作品に通ってしまったらしい。
とにかく初めての「ドラキュラ」。Fresh Bloodで若返るシーンがまずは見所と聞いていて、ドラキュラが若返った時には、どんちゃんカッコいい〜となりました。
爆音を響かせるドンソクさんなんだけど、声も背も割とピンとしてる年寄りなので、演技的に物足らないような気も。なので若返る時のインパクトがこんなもの?という気もしたのだけど、ジュンスでも同じで、以前の舞台に比べると演出面で惜しいところがあるそうです。
しかし年寄りの時と若くなってからは明らかに声が違っていて、どんな出し方をしているのか不思議。素人考えだと、年寄りはしゃがれ声くらいしか思いつかないのに、ドンソク爺さんは深く響のある声。若くなると透明感のある響く声。もしかすると声楽的には凄い技術だったりするんですかね?
ミナのへヨンさんは「レベッカ」の「私」とか、「ファントム」のクリスティーンとか、ヒロイン役をたくさんしている方。私はDaddy Long Legsで何回か見ています。安定感あります。若そうなのに凄いベテラン感を感じる女優さん。
同じくミナ役のジョンウンさんはハマり役だと聞きます。「ドクトルジバゴ」で観ましたが、なんと言ってもダブルキャストのチョン・ミドさんが良過ぎたのであまり印象に残りませんでした。次回は是非ジョンウンさんのミナを観たい!(ミドさん、今ドラマで頑張っていますね。)
キャラクターとしてのミナは、「ドラキュラを拒否してどんちゃんを悲しくさせるミナは許せんやつ」とインターバルのメモにあるので、あまり共感していなかったらしい。(笑)
聞くと、登場人物の行動が納得できるような細かい修正が入っているそうなので、もっと物語を咀嚼して状況ごとのミナの心の動きをつかめれば、共感できるようになると思います。
眺める1回目。理解する2回目。味わう3回目。
さて、ジュノっし、無精髭で小汚いヘルシング教授を真面目に演じてます。本人も、素のキャラを知られ過ぎてて真剣にやってるのに客席から笑いが出るのをこぼしていました。実際笑いそうになったと言う知り合いもいましたっけ。
私はどちらかというと、コンサートの時のドンソクさんとのふざけ合いを思い出してしまって、あの2人が真剣に敵役をやってるのを見てこそばゆくて困りました。
韓国ドラマを身始めた頃、俳優さんに対する先入観が全く無いから「その役の本人」としか見えず、それが凄く良かったのに、今やドラマのみならずミュージカルまで「本人の素」が見え隠れしてしまい、困ったものです。
さて、妻を深く愛するヘルシングながら、役柄的に胸キュン要素があまり無いのが残念。フェルゼンはこれでもかってくらい胸キュンだったし、モーリンも重々しい役だけどモルガナとの切ない因縁があったので。その部分は次作に期待しよう。
ジョナサン役のチン・テファさん。イケメンですね。その3日前に「女神様が見ている」のジュファ役で観たばかり。プロフィール写真が全然違うので同じ人とは気づかないかも。
何しろチュンジュさんのシックスパックが鼻血もの(失礼)だと話題騒然だったので、ちょっと残念に思っていたところ、彼も負けず劣らず素晴らしいシックスパックでありました。(ジョナサンの見どころってそこだけじゃないよね?)
もちろんチュンジュさんも観たいんですが、ジョナサンは堪能するほど出ないから、チュンジュさんがもったいないという声もありますね。(キング・アーサー再演いつだろう?)
ルーシー役のキム・スヨンちゃんは、スワッグエイジ初演でジン役でした。歌も上手いし、凛として真面目なジンのキャラクターが似合っていました。今年新人賞を受賞した有望株。
ルーシーの場合は描き出す人物像が複雑なので、熱演でしたが硬さもあるかなという印象。人間ではないモノの熱情を演じるのは大変だと思います。回を重ねて自分のものにしていって欲しい。
その点期待大なのはイ・イェウンさん。「ホープ」で助演女優賞を取りました。何にでも変われる軟体生物?アメーバ?みたいな印象を持っています。チ・チャンウクとユナのドラマ「K2」に出てくる女性ボディガードの役で初めて見ましたが、脇役ながら只者ではない雰囲気を醸し出していましたっけ。彼女も観たい!
今回観られなかったもう1人は、ジュンス。アーサーは情けない役だったので、ドラキュラの方が好きになりそうな気がしています。
ツアーとして観たマチネの「ドラキュラ」からそのままジュンスのソワレを観た方もたくさんいましたが、私は終演が近い「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」を観に行ったのでした。
そう言えば、韓国ミュージカルは初めてというツアー参加者が、マチネの「ドラキュラ」を観て打ちのめされ?予定を変更して当日券でジュンスを観に行ってました。韓ミュー沼にようこそ、です。
まだ先は長いと安心していた「ドラキュラ」。でも5〜6月には行かれると信じています。トンネルの出口に着くまで辛抱して頑張りましょう!