この街の 気狂い女 ホープ | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

韓国ミュージカル
全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

(裁判に出かけるのを渋っているホープ。今日が最後の公判だし、自分は証拠だからと行く気満々のKは、部屋の家具たちに別れを告げ始める。)

(負けるのが怖いのだろうと言われ、ホープは出かける決心をする。)

 

記者1: 裁判官、その原稿とやらが存在しておらず、狂った老婆の言葉に翻弄されているとの説もあります。原稿の有無は確認されたのですか?

 
裁判官: 今日わかるはずです
 
記者2: イスラエル図書館が所有した場合、原稿の内容を全世界に無料で公開するそうですが本当ですか?だとすると具体的にその時期はいつ頃でしょうか?
 

K: うわー、想像以上だ!

 
裁判官: 被告人
 
ホープ: 口を閉じてそこに座りな
 
裁判官: その通り
 
いつもこんな広い所で争ってたのかい?
 
ペラペラ喋るな!
 
裁判官: 着席してください
 
うわー変な感じ。ほんとに不思議。あのさ、世界はもう春なのに僕だけ1人ずっと冬で生きてたらしい。変わったんだよ、あなたと僕以外は、全部。
 
お前、座りな。
 
係官: あちらの被告席に座ってください
 
裁判官: いいえ、そこにでも座ってくれれば上出来です。席なんてものが重要ですか?このうんざりする裁判を早く終わらせることが重要でしょう。さてこれより、事件番号???号、ヨゼフ・クライン未発表原稿に関する裁判を始めます。訴訟代理人出席されましたか?
 
弁護士: 訴訟代理人出席いたしました。前回代理人は被告に対し…
 
裁判官: 様子を見て気をつけてくださいよ
 
何を?
 
被告が来たよ。自分で弁護する。私が証人だ!
 
今日は証拠も出席しました!
 
裁判官: たくさん来られましたね。訴状に対する答弁書を提出されませんでしたが…
 
この原稿が私だ!
 
裁判官: たった今受け取りました
 
だから、だから!手に入れたければ私の手足を切り取れって言ってるんだ。この泥棒ども!
 
裁判官: 裁判の主旨もよくわかりました。毎回申し上げていますが被告のこうした態度が裁判に非常に不利に働く恐れのある点、そしてこの警告も今日が…
 
始めな!
 
裁判官: …最後なのをお忘れなく
 
あんな言い方しちゃだめだよ
 
破ってやろうか!
 
裁判官: 被告、破らないでくださいよ
 
尊敬する裁判官、陪審員のみなさん
 
座れと言ったんだよ
 
現在哀れな旅人は広大な法廷に1人立ち、崩れ落ちないよう1人必死にわめいています
 
皆さんが以前からご存知のように
 
座るんだ!もう2 回言ったよ
 
現代文学の巨匠ヨゼフの未発表作品が個人の欲のために、暗闇で腐りかけています。よってイスラエル図書館は国民の知る権利を守るため…
 
長い間悩みました。皆さん、今この場で
 
原稿の所有権を
 
すぐに座らないと、ビリビリにしてやる!
 
待って!
 
 
アンサンブル: 噂は本当らしいぞ、子猫も食用に育てているんだって、俺も見たぞ
 
新しく買った靴 白いワンピース
そんな日には必ず 雨が降っていたよ
薄暗い空 ぬかるんだ地面
そんな日には 必ず出てくるぞ
この街の 気狂い女 ホープ
 
(今朝バスに乗ったんだけど)
次の停留所は気違い女のホープです
 
白くささくれた 唇の角質

べったりくっついた頭のフケ

口を開くとひどい口臭
あの女 あの女 実際は あっ!
ちょっと待って 運転手さん 出発!
 
待ちに待ったら糞尿車 傘がない日の夕立
もう少しアクセル踏んで 捕まったらおしまい
(捕まえた!)
 
落ちたじゃないのよ
 
どうしよう どうしよう
もうおしまいだ
 
うちの蝶々が好きな猫の缶詰を買いに
マートに行ったら
 
ニャン ニャン ニャ ニャン 〜
 
それ 本当に美味しそう
 
逃げろ もっと遠くへ 逃げろ もっと早く
逃げろ もっと高く 逃げるんだ
 
あそこの変なおばあさんが…
猫数百匹が後を追いかけてきます
 
ええ、向こうの猫は人を食べたりしますが、ご安心ください。 私がバッチリ捕まえたニャン
 
どうしよう〜 終わりだニャン
死んでしまうニャン
 
走るバスを 片手で止める (はーっ)
人間を食べる猫 
死ぬほど走っても すぐに追いつく
この街の 気違い女のホープは
実は人さえ食べる…
 
ゾンビだー
どうしよう その口を引き裂いてやろうか
どうやって 目玉をすっかりくりぬいてやろうか
そのコートに火でもつけてやろうか
なぜかって 私はこの街の気狂い女 ホープ
どうしよう どうしようかな
何をしてやろうか
一度でも触れたら ただでは置かない
よく聞くんだ
私は この街の気狂い女 ホープ
 
 

弁護士: 本当に頭がおかしいのか

それともおかしい振りをしているんですか!

 

K: おい、年はいくつだ

 

ホ: 放っておきな、やめるんだ

 

でも

 

町内ごとに1人必要なんだ

 

何が

 

頭のおかしい女。基準が必要なのさ

あいつらが正常だって言う基準

 

ホープ、僕たちにある唯一の人生は日常だ

日常を放棄するなら

 

人生もない。私のように。

 

それでなんだけど、

誰かの基準になるために自分の日常を放棄するなよ

 

お前に言われたくないね

 

なんだよ、僕のせいだっての?

 

裁判官:???

 

うるさい!!

 

裁判官: イスラエル図書館 事件ついて話してください なるべく短く

 

はい。本件は1924年に始まりました。

ですから原稿の作者、ヨゼフが始まりです。

 

 

(ヨゼフ: 彼らは開かれたドアの隙間からゆっくりと消えていき、私はドアまで埋もれるような雪の中に1人残り、残ったのは、それにもかかわらず、家に戻れるという希望…)

 

ヨゼフはチェコで生まれドイツ語で書いたユダヤ人

 

(君は生涯求めていた天賦の才能)

 

しかしながら、どこにも属せない異邦人でした

 

(守れなかった恋人との約束)

 

その頃まで彼を知る人は

 

(幸福になりたい人間の欲望)

 

ヨゼフの唯一の友人

 

(すべてを奪った 呪われた遺産)

 

当時最高の人気作家ベルトだけでした

 

ベルト: 出版するぞ

 

おめでとう、ベルト

 

俺じゃなくて君だ、ヨゼフ、君の最初の本

 

僕の文は全部ゴミだ

 

本屋にある本を全部集めてもの捨てたゴミに及ばない

 

本屋で一番売れてる本はお前のじゃないか

 

そうさ、だからこそ世の中には

君の本が 必要なんだよ

 

その本には名前がない 絶望の鏡であるだけ

与えられなかった全ては 本の名前だった

 

俺を信じろ、みんな熱狂するぞ

 

1度も読まれたことのない 埃の積もった1冊の本

絶望を生きて 希望を追い求めた

天才が残した

人生の記録

 

まだ未完成だったヨゼフの原稿を

ベルトは密かに出版します

 

これから誰もが夢中になるぞ

だから続きも早く書くんだ

みんなが知りたがって大騒ぎするかもしれないから

 

しかし、無名の、それもドイツ、チェコ、イスラエル、そのどこにも属せなかった異邦人作家の文章に関心を持つ人は誰もいないことを…

 

ベルト、僕が死んだら僕の文章は全部燃やしてくれ

お前の手で

 

…ベルトだけが知りませんでした

 

今度は必ず約束を守ってくれ

 

それはどういう…

 

読まれない本は 無い方がましだ

 

そんなわけないじゃないか

 

僕の文章 輝いていた僕の世界が消える

僕だから 僕が僕だから

 

そんなはずはない

の文章 輝いていたの世界が消える

俺のせいで 全部俺のせいで

 

そしてベルトは決心します 原稿を燃やそうと

 

お前のせいで

 

僕のせいで

 

俺を惑わせたお前のせいで!

 

ベルト/K: 死後に花開いた 絶望の文章

 

僕の中に刻まれた

 

人生の記録

 

全てを奪い

 

全てを飲み込む

 

僕(お前)の中に書かれた人生の記録

 

1度も読まれたことのない 埃の積もった1冊の本

絶望を生きて 希望を追い求めた

天才が(友が)残した人生の記録

 

 

これを燃やせるものか 輝いているじゃないか

 

僕にはまだ名前がない 絶望の鏡であるだけ

与えられなかった全ては  僕の名前だった