11月で東京の間借営業を終えた「「菓子工房圭」の思い出 | じきの食歴

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昨年11月より麻布十番の会員制バー「可惜夜」を土日に間借りして営業していたカウンターデセールの店が1年経ち、11月いっぱいでクローズするとのことでうかがってきた。
予約承認制の「菓子工房圭 (tama) 」。
店主の遠藤圭未さんは辻調卒業後に渡仏しミシュラン三つ星の「PIC」にて修行後、マンダリンオリエンタル東京を経てLa cle Tokyoのシェフパティシエになられた方。
現在は京都を拠点に焼き菓子類の販売をメインに営業されているが、来年京都にてパフェを提供する店をオープン予定されている。
現在間借り営業しているのは、麻布十番の十番右京ナチュールスタンドの隣のビルにある「可惜夜」。
カウンター4席とテーブル席3席を時間差で埋めて使っている。
今回いただいたのは、ティーペアリングセット 4,840円(税込)で、マカロン+パフェ+ティーペアリングとなっている。
マカロンは4種類の中から選べ、今回は「宇治蒸し焙じ茶×ヘーゼルナッツ餡
」をいただいた。ちなみに他の3名は「国産黒胡麻プラリネ×黑胡麻餡」を選択。
若干薄く大き目のマカロンの生地は甘ったるくなく、そこに挟まれるのは焙じ茶のバター餡とヘーゼルナッツ餡。
このバター餡がマカロン生地と実にマッチしていて旨い。
そしてヘーゼルナッツの餡が和のテイストを表現しており、コーヒーよりも紅茶、それよりも緑茶やほうじ茶が合う和菓子となっている。
そしてパフェ。
今回は、奈良県産種無し柿をメインとしたもの。
柚子の白餡、柚子のパルフェ、柚子の葛ジュレ、生姜シャンティがベースとなり、そこへ柿と柿 ピューレ、シブースト、柿ソルベ、カルダモンを乗せ、甘酒アイスに全粒粉チュイルを刺して、松の実キャラメリゼをちらしタイムを添える。
多くのパーツを組み合わせているが、柿という軸と、それを中心とした広がりを感じる組み立て方。
最近は見た目だけのパフェも多いが、これは見た目も良いがそれ以上に味が良い。

あまりに美味しかったので、フィナンシェとマカロンを追加購入。
ああ、この店も京都での営業となりしばらくいただくこと出来ないなぁ等と思っていたら、翌週、再度訪問するチャンスを得た。
しかも、違うパフェ。
今回は、山形県産 ラフランスをメインとしたもの。
レモンピール、洋梨赤ワインコンポート、赤ワインとスパイスの葛ジュレ、番茶クリームにマスカルポーネムースで蓋をしてカカオサプレをちらし、ラフランスと洋梨ジュレを乗せ、洋梨アイスを置き蜜柑シャンティとディルを添える。
洋ナシと赤ワインの組み合わせに間違いは無い。甘さ、酸味、苦味のバランスが秀逸だ。
どこからすくっても、どのように組み合わせても成立するパフェ。

で、パフェをいただきながら店主の圭未さんと色々お話を。
一応今年の11月いっぱいで東京での間借りを終了するけど、折角東京での常連客もできたので、たまにはまた出張パフェをやってみたいとのこと。
コラボイベントにも興味があるみたいなので、来年何か企画してみるかな?