JBrC7位のバリスタが3種類の豆と5種類の抽出器具を使って淹れる「リロコーヒー喫茶」 | じきの食歴

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心斎橋駅から徒歩4分。自家焙煎された3種類のコーヒー豆(この日は、コロンビア、ケニア、タイ)をペーパードリップ、アメリカンプレス、エアロプレス、サイフォン、エスプレッソといった5種類の抽出器具との組み合わせで提供する喫茶店があるとのことで訪問。
「リロコーヒー喫茶」
当初は、上述のコーヒーをいただこうかと思っていたのだが、こちらに所属している山本 紘奈さんが、2023年のジャパン ブリュワーズ カップ(JBrC)に出場し全国7位となられたそうで、現在、その時に出したコーヒーを目の前で説明を聞きながら淹れていただけるとのことで、そちらを注文。
この日は、当人もいらっしゃってコーヒーの淹れ方やコンセプト、コーヒーに対する思い等を雑談を交えながら色々とうかがうことができた。
今回のコーヒーのテーマは「天国のようなコーヒー」とのことで、天国に対する彼女のイメージとして下記の4つの要素が想起されたとのこと。
「華やか」
「明るい」
「心地よい」
「ふわふわ」
そして、これらをコーヒーでどのように表現するのか、様々な検証と研究が行われた。
コーヒー豆はメキシコ パープルハニー。これを、通常のコーヒー豆より2倍ぐらい長く3週間ほど熟成させることによって、華やかな香りを引き出す。
その熟成方法も独自の方法で、焙煎した豆を真空パックし低温調理器で熟成させるといった方法を考案。こうすることで、香気成分を逃さず味わいの尖りが丸くなるそうで、明るさを表現。
心地よさを表現するために、抽出器具はサイフォンを使用。
コーヒー豆の含まれる油分をしっかりと抽出してくれるからだそう。
そして最後に「ふわふわ」感。
抽出されたコーヒーを少しカップに注いだら、その後ミルクフォーマーで空気を含ませたものを再びカップに注ぎ足す。
こおフォーマーを使うことによりふわふわ感を出すのだが、それだけだとコーヒーとしての味や香りが損なわれすぎるため、事前に少しカップに注いでおくだという。
実に様々なことを考え、1杯のコーヒーを表現しているのかと感心した。
なお、サイフォンで淹れているため淹れたコーヒーの温度は高い。
このコーヒーとしては、50度ぐらいが一番美味しい温度とのことで、ゆっくり飲んでくださいとのこと。
席に戻って、早速いただいてみる。
なるほど、一旦空気を含ませることによって口当たりがマイルドで軽い。
ラベンダーのような華やかな香りに南国のフルーツを思わせる香りと甘味も感じる。
その度合は、温度が低くなるにつれておちついてきて、飲み心地も軽くさわやかになってくる。
なるほど、50度近辺がこのコーヒーのピークなのだろう。
その後は、豆に含まれていた油分から放出する香気が減ってきて香りも閉じてくる。
余韻には、かすかな甘味が残る。
じっくりと30分ほどかけて味わさせていただいた。
次回は、他の豆をお勧めの抽出器具で淹れたコーヒーもいただいてみたい、そう思わせるこだわりを感じた。
なおこちらのお店は人気店で、平日の13時にオープンしてすぐに満席となり入店待ちとなっていた。
ゆっくりとコーヒーを味わうのなら、土日を外して平日の早めの時間か夕方以降訪問すると良さそうだ。

 

 

リロ珈琲喫茶カフェ / 心斎橋駅大阪難波駅四ツ橋駅
昼総合点★★★★ 4.5