例えば・・・、そう、例えばの話をしましょうか。


実質賃金が下落してても、名目賃金が上昇してる場合、人々は購買力が低下しているにも拘らず、消費意欲が向上して消費を増やす事を貨幣錯覚と、アーヴィング・フィッシャーが名付けたようです。





賃金推移2014



第二次安倍政権以降、名目賃金は上昇してるようなので、一応条件は満たしてるようです。



尚、実質賃金の定義は、

実質賃金指数 = 名目賃金指数 ÷ 消費者物価指数

であり、実質賃金上昇率は、

実質賃金上昇率 = 名目賃金上昇率 - 消費者物価上昇率

となります。



まあ、これは暗記しておけばよいのですが、なぜこうなるのか考えた事もない人は結構いると思われます。これは対数微分法という、高校生が習う数学の手法で簡単に得ることができますので、頭の片隅に入れておいて損はないと思います。


クソアメブロだと数式が汚くなるので、これについては以下をご覧下さい。



対数微分法・相対変化率
http://www.ne.jp/asahi/search-center/internationalrelation/mathWeb/Differentiation/Differential1VarFnctn/Thrm3ForCalculatingDerivativeRRChEx2.htm



↑  変数が増えても応用が出来るので、理解しておいた方がよいかもしれません。まあ、私は数値解析を専攻してたので近似法が一番楽ですが、大学の範囲だと思うので対数微分法をオススメします。



話が脱線しましたね・・・。



さて、この名目賃金が相対的に上昇していれば、実質賃金が下落してようと、人々が消費や投資に前向きになる貨幣錯覚が機能すると仮定した場合、これを政権与党に置き換えるとどうなるでしょう?


賃金同様に麻生政権を基準とします。

基準値は 100 として、人によって評価は割れると思いますが、


・ 鳩山政権 ⇒ 60 ~ 80  
・ 菅直人政権 ⇒ 40 ~ 50
・ 野田政権 ⇒ 50 ~ 70

・ 第二次安倍政権 ⇒ 80 ~ 120


・・・。


概ねこんな感じではないでしょうか。


民主党暗黒時代より今の方が酷い? 

以下の質疑でその感覚は変わるでしょう。ご覧下さい。




辻元清美 VS 安倍首相 ISIL人質事件対応を巡り応酬
国会衆院予算委にて 2015年2月20日
http://youtu.be/SyqjlRP3d_k

前半【女性の活躍や経済】辻元清美(民主党)【衆議院 国会中継】予算委員会
http://youtu.be/0HaFURmpoQQ

後半【危機管理と安全保障】辻元清美(民主党)【衆議院 国会中継】予算委員会
http://youtu.be/Lm8c86-N1nc









ね? 


ということで、政権評価を名目賃金と見立て、『 貨幣錯覚 』 ならぬ 『 政権錯覚 』 が生じている可能性について検証してみました。もしこれが生じてるとするなら、2012年末以降、国政選挙の安倍自民の強さが説明できると考えられます。そして、安倍政権が失点をして自分自身で政権評価を民主党並みにしてしまった場合、失脚する可能性もありえます。


無論、この質疑のように野党が自分自身で自爆して、己の政党の名目価値を下げ続けてるうちは、『 政権錯覚 』 が機能するので、人々は政権交代を望む可能性は極めて低いです。


ということで、またもや勝手な妄想をしましたが、ご容赦下さい。