月曜に行ったCTと超音波の結果が出る日。



今日も出かける前、地元の神社に立ち寄る。

前回見つけたなめこは腐敗が進んでいたが、反対側の雑木林でオオワライタケを発見。





もちろん毒キノコではあるのだが、名前が「大笑い」。

なんて縁起がいいんだ!



朝10時半、受診科の受付をする。


体調に大きな異変はなく毎日普通に生活しているにも関わらず、この病院という空間の中にいるだけで本当の病人になったような気分になるから不思議だ。



待合室は今日も満席。


「ピンポーン」

とチャイムが鳴り、モニターに番号が表示されるたび、目を閉じている人もスマホを見ている人も一斉に顔を上げて自分の番号を確認する。


オレもチャイムが鳴るたび、毎回受付で渡された整理券を取り出して確認する。



今日は何と言われるのだろう。


判決を言い渡される被告人(自分)と相対する裁判長(青年ドクターK)の絵面が頭に浮かぶ。


白なのか。


それとも黒なのか...。



裁判なら抗弁するって手もあるんだろうけど、ここは病院だからなぁ...。


もちろん白ならそれに越したことはないのだが、黒なら黒で、現在の宙ぶらりんな状態に決着をつけて、早く先へ進みたい気持ちの方が大きい。


約束の時間を1時間過ぎてようやく番号が表示される。待合室に残ったのは、オレの他にあと1人だった。



青年裁判官K医師とは2度目の対面。


「前回、CTと超音波の検査を受けていただいたのですが、喉のリンパ節に2箇所くらい転移の可能性を否定できない所見がありました。それが良いものなのか、良くないものなのか画像だけでは判別出来ないので、患部の細胞を取り出して調べる必要があります。」



それなら最初からやってくれれば...」

と思わず出そうになるが、K医師の様子からして、やや予想外の所見だったことが窺えた為、口をつぐむ。



細胞の検査は、結果が出るまでに2週間もの期間を要するとのこと。




かくして判決はまさかの先送り。言わば黒寄りのグレーという結末となってしまった。



午後、細胞を取るため患部に注射針を5回刺される。

通常3回程度だが、血液ばかり抜けて細胞が上手く取れなかったとのこと。


またやり直しなんてことになっても困るので、何度刺してもいいから確実に取ってくれと伝える。



1週間後にはMRIの検査もオーダーされており、もう検査&注射&検査&注射の日々。



これまで病院とは全くと言っていいほど無縁の生活を送ってきたので、心身の消耗が激しい。