裏切りのバスツアー | 還暦を過ぎたトリトンのブログ

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団塊世代よりも年下で、
でも新人類より年上で…
昭和30年代生まれの価値観にこだはります

 今日は、知人に誘はれて「天橋立(あまのはしだて)観光ツアー」に参加した妻の、怒りのエピソードをお話しさせて頂きます。

 昨年秋のこと、妻は数年前に心理学セミナーで知り合つた「友人」… とまでは言へぬ「知人」Aさんから電話が掛かり「冬になつたらカニツアーに行きませう」と誘ひを受けました。セミナーで机を並べて共に勉強した者同士、特別仲良しではないものの、断る理由も無かつたのです。

 

 当日の2月9日(日)には日頃の家事を忘れて楽しんでくるやう、私も快く送り出しました。

 小雪のちらつく早朝6時半、大阪は京橋駅前からバスが出るといふので、我が家を5時過ぎには出ねばなりません。日頃7時に起床する妻にはなかなかきついものがございます。

 以下は、妻から聞いた話でございます。

 まず、駅前にはほとんど女性ばかり28人が集まり、乗車の際に参加費12,000円を支払ひました。

 ところがその時、主催者らしき女性が言つたのは、「今回の旅行へお客様を紹介いただいた方からは参加費を頂きません」といふ呼びかけの言葉でした。つまり、紹介者は参加費無料といふのです。

 妻は訝しさを感じました。Aさんは無料といふことです。

 いやしくも友達を名乗るなら「半分ずつ(6,000円ずつ)払はうね」とAさんが申し出るのが当たり前ではないでせうか…   ところが、Aさんは、そのやうな素ぶりさへ見せなかつたのです。

 妻の心の中で、Aさんに対する不信感が芽生へ始めました。

 

 この日の天橋立方面(京都府宮津市)は雨とみぞれで足元も悪く、名高い名勝である天橋立は視界悪く、全く見えなかつたさうです。

 

 食事はレストランでしたが、そこで出てきたのは食堂で出るやうな普通の定食だけで、カニも爪が3切れのみ。「カニツアー」とはとても恥かしく言へぬ代物だつたさうです。

 食事が済むとバスが出発し、ある建物の駐車場に停まりました。

 此処で、朝乗車の際に出てきたのと同じ主催者女性が「運転手が休憩のため、バスに残るのはお断りします」と言ふのでした。

 

 バスを降りると、何とそこは宝石専門店。他に何の店も有りませんでした。

 やむなく店に入ると、一人の客に黒スーツの女店員が2、3人ぴつたり張り付くといふ念の良さ…

 店内のケースには最低でも30万円するやうな宝石アクセサリー。

 妻は他に連れもなく、ただ所在なく遠巻きにケースを眺めて歩いたとか。

 そのやうなプレッシャーの中で、宝石を買ふ人が居るのかと思ひますが、4人ほどの人、中でも男性と同伴で参加してゐた女性(妻といふ雰囲気ではなく、男性もパパといふか‥)が買はされてゐたさうです。

 

 妻はもう、裏切り者Aさんと話す気力もなく、レストランで買つた土産だけを抱えて、そそくさと帰宅して参りました。顔には深い後悔の色が滲んでをり、可哀想でした。

 

 私からは、今後Aさんの連絡先をブロックするやうに勧めました。読者の皆様、くれぐれもバスツアーのお誘ひには気をつけて頂きますやう。

 

 今、今回のツアーの案内チラシを見ますと、主催者の名称が書かれてをりません。

 ただ、当日のバスガイドやAさんとの会話から、大手ファイナンス会社「オ◯コ」が関係してゐることだけは判つたのです。

 

 オ◯コ…   関西の方言で言ふ卑猥な言葉ではありません。誤解なきやう申し添へます。