憧れの「宝塚ルマン」サンドヰツチ | 還暦を過ぎたトリトンのブログ

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団塊世代よりも年下で、
でも新人類より年上で…
昭和30年代生まれの価値観にこだはります

 

 昔からその名は高らかに轟ひてをりましたが、車で買ひに行くのが難しい為、半ば諦めてゐたのがこの「ルマン」宝塚南口店(本店)です。

 阪急電車で行けば、宝塚南口駅からすぐなのではありますが、車で参りますと、何しろ狭い上に交通量の多い交差点の角地に立地致しますゆへ、駐車する場所が無い。それゆへ、いつも前を通るにもかかはらづ、後続車に急かされながら、指を咥へて硝子越しに店の中を覗くしか無かつたのであります。

 

 

 この9日(日)は朝から宝塚方面の取引先に納品に参る用事があり、遂に「何がなんでも手に入れる」と意を決して家を出ました。中国自動車道のみならず宝塚市内は、曜日に関係なく朝から晩まで交通渋滞が多いので知られをります。結局正午頃、店から100メートルも離れた処に路上停車し、駐禁を案じつつ店へ走りました。

 店内のケースに入つてゐるのは蝋見本でしたが、噂に聞く「エッグサンド」を注文致しますと、瞬く間にその品を買ひ求めることができました。箱の中に5切れで、価格は税込で853円。店内を眺めますと、ケース内にて接客をする女性が4名ほど、さらにその奥にある工房では、製造に携はる調理師の方がやはり4名ほど見ゑます。狭い店で、この様子では繁忙期は戦場の如き事態と察せられます。

 噂では「注文しても2時間待ちはザラ」といふことだつたので、ほつと安堵致しました。

 

 下手な写真でご覧いただくと解るやうに、エツグサンドと申すよりも、ほとんどが卵です。パンの部分はそれに圧倒されてをります。お味の方は、噂どほりの美味でございました。

 

 一般的にサンドヰツチの卵はスクランブル、刻み和へ、焼き…の三通りの調理法があると認識致しをります。此処ルマンのエツグサンドは、刻み和へとスクランブルの双方を組み合はせてゐるやうでした。微かな洋辛子と、しつこくないバターの味が口の中に拡がります。

 サンドヰツチにはウヰスキーが最も適すると信じる私にとりまして、至福の時間でございました。

 

 サンドヰツチの名店と言へば「サンドヰツチハウス・グルメ」がございます。現在は阪急三番街など大阪を主に活躍の場とされてゐる会社です。

 私が社会人として働き始めた昭和50年代、神戸そごう、西武高槻、梅田阪神の百貨店勤務を経験致しました。地下食品街で名店が居並ぶ中、あらゆる食品・菓子類を目にし食しました。その中でも、生まれて初めて、この「グルメ」のツナサンドを食した際の感動は今も忘れ得ません。

 

 近年、他に「かつサンド」を専門にする店舗なども勢いを得て参りましたゆへ、新年は様々なサンドヰツチを比べてみやうかと密かに思案致しをるそれがしでございます。

 

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