1998年にアルゼさんより。

 

この年、ユニバーサルさんより「社名をアルゼに変更します」という発表がされ、その第一弾として登場しました。

ただ、証紙は「ユニバーサル」のままでしたけどね。なので最初の社名変更最後の台だったような気がします。

 

ゲーム性は、コンドルから続く伝統の配列を生かした綺麗なリーチ目と、消灯・フラッシュを採用した仕様。

また、予告音はありませんが、スタート音の遅れが存在し、発生したら「チェリーorボーナス」でした。

後のプログラム解析でサンダーVやバーサスの予告音発生時のプログラムが流用されていて、その「処理落ち」によって生じる偶発的なものだったということが判明しますが、当時は「小遅れ」と「大遅れ」があるとか色々言われていましたね。

 

リーチ目は、コンドルから踏襲された左「暖簾・風鈴・氷」からのハサミダブル小役テンパイハズレや、右下段七、また右「暖簾・リプレイ・ドン」の所謂「ノリオ」からの斜め氷ハズレ等など。

 

また、攻略要素「リプレイハズシ」は15枚役の氷が良い確率で出るため25枚ほどの効果あり。そして「設定判別」で設定5・6を判別することが可能でした。

 

ちなみに小役狙いも攻略要素の一つで、メイン小役の「風鈴」、レア役の「氷」・「チェリー」と全ての役を取りこぼす配列になっている上に左上段暖簾からハサミ打ちした場合、

 

①氷並行テンパイ時は2コマ

②氷斜めテンパイ時は3コマ

 

しか中リールが滑らなかったため、慎重な目押しが必要でした。5号機以降の花火で「上段暖簾・赤七・赤七(ドン)」が嬉しいけど恥ずかしのリーチ目と言われるようになった要因ですね。

 

バイトしてた店にも導入されましてね、まぁ人気機種になりましたよ。この頃になると、もうみんな初日からリプレイハズシもしっかりとしてきますし中には設定判別を駆使する方もちらほら。ま、判別を駆使した人たちはしばらくしたらいなくなりましたけどね。だって店の最高設定が「4」だったんですから。

 

しばらくして、客付きが落ち着いてきたところで店長と主任が「そろそろ入れるか」と日に一台づつ「6」を投入し始めましてね、最初は6なのに夜まで稼働が全然ないとかいう状況だったんですが、わずかに残っていた判別してた人についに6の存在がバレまして、しばらくはその方が高確率で6をゲットして結構美味しい思いをしていましたね、連日最低でも2000〜3000枚くらいは交換してましたから。

しばらくして、6の存在が徐々に浸透してきたのか、客つきが戻ってきてその方の6奪取率も下がってきて、苦戦し始めたみたいです。

 

そしたらその方、ふらっと座ったおばちゃんがビッグを引いたところでフラフラっとそのおばちゃんに声かけを・・・後で聞いてみたら「ビッグ終了後に判別やってあげようか?」とかって声をかけてきたんだとか。

どうやら、客つきもそこそこで6の奪取率が下がってきたことから、人が引いたビッグを使って判別頻度を稼ごうと企てたんですね。

で、判別結果が6だったらやめる時に譲ってくれってことなんでしょう。だから長時間打ちそうにない、そしてそうした攻略要素に興味のないおばちゃんを狙って声をかけたんでしょうね。

 

こっちは知ってしまったわけですから、主任・店長に内容報告、本人に「人のビッグで設定判別するのはやめてくれ」とお伝えして終わり。

その後、雀荘に行ったらその人がなんとその雀荘のバイトで働いていたというちょっと気まずいこともありましたっけ。

 

リプレイハズシも設定判別も立派な攻略要素なので否定しませんし、できるならどんどんやるべきだと思います。ただ、他人に声かけしてまでやるのは個人的には節操がないなと、要はモラルの問題だと思います。

 

しばらくして、6狙いのひとばかりになり、6が確定した段階で他の打ち手はさっさと退散するというサイクルが出来上がったことで、6投入は終了となったのでございます。まぁ、末期には朝イチ満席からの2時間後にはガラガラという地獄のような状況でしたからね。

 

その後、「全台設定6(確認OK)一回交換」なんてイベントをしてみたり、台の人気も相まって高稼働を維持し続けていた台でしたね。

一回ずつ確認させるのが面倒だからって空き台になったら設定キー挿して設定を表示させたままにしたりしてました。

 

まぁ、個人的にはバーサス派だったんで、4号機の頃はあんまり触ることはありませんでしたね、あの「七」を初めてみた時に「カッコ悪い」と思ってしまいましたから。5号機以降で結構お世話になっている台です。

 

そんな、「勝つためならなんでもやる」というプロ(あの人はプロだったのか、プロ気取りだったのかは分かりませんけど)の勝利への執念と共に思い出の残る一台です。