終わらないパーティーなんて存在しない。
どれだけ楽しくても、
どれだけ続けたくても、
パーティーは終わる。
いつか必ず。


今、僕はとても楽しい。
僕の研究室は3部屋に分かれているのだが、同じ部屋の住人達が、いとおしくて堪らない。
お菓子を分け合ったり、悪戯し合ったり、毎日が楽しくてしょうがない。
この仲間と、ずっと一緒に居たい。僕はそう願ってしまう。叶う筈が無いのに。
来年の春。先輩達は卒業し、この小さな楽しい世界は消え失せる。
時々そのことを思い出し、寂しさが胸を締め付ける。まだ半年以上あるというのに。


僕は自戒する。
この日々を楽しみすぎてはいけない。
僕は自戒する。
この人達を愛しすぎてはいけない。

何事にも始まりがあれば終わりがあり、誰であろうと出会ったら別れなくてはいけないのだから。
君は、僕がいなくても生きていける。
僕は、君がいなくても生きていける。
僕たちには一人で生きていけるだけの強さがある。

けれども。
独りに耐えられる程、僕は強い人間じゃない。
例え君には僕が不必要でも、僕には君が必要なんだ。


「永遠に」なんて贅沢は願わない。
雨が上がり、虹が架かるまででいい。
もう少し、君の隣に居させて欲しい。
君は空。
僕を包む大きく広がる青い空。
心を隠した雲が浮かぶ青い空。
猫が憧れ続けた綺麗な青い空。


君から見た僕は、一体どんなカタチをしているのだろう。

僕は風になりたい。
風になれば、
君のもとへ自由に行くことが出来る。

僕は太陽になりたい。
太陽になれば、
君を明るく照らすことが出来る。

僕は月になりたい。
月になれば、
君を優しく包み込むことが出来る。
僕は、猫。

束縛されるのは嫌。
自由気ままに生きていたい。
群れるのは苦手。
一人で世界を闊歩したい。
でも。
孤独にはなりたくない。

孤独は冷たくて怖い。
誰もいない部屋。世界から隔絶された僕。
誰にも認識されないのなら、それは存在しないのと同じ。そのことを知ったから、自分がいなくても世界は変わらないのだと思い知らされた。自分の存在意義が分からなくなった。


僕はもう、自分の為には生きられない。
だから。
家族とか、友達とか、僕の大切な人達の為に生き続けることにした。

「死ねない」から生きるしかない。それは
「生きたい」のような積極的な願いではなく。
「死にたくない」のような消極的な願いでもない。
強いて言うなら、それは願いではなく義務なんだと思う。義務だからこそ実行し続けられるのだと思う。

僕の大切な人が一人残らずいなくなるまで。
僕の為に泣いてくれる人が一人残らずいなくなるまで。
僕は死なない。
君が僕を嫌いじゃないのは判るんだ。
でも、君の心はまるでBlack Boxのようで。
いくら考えても、君にとって僕が友達なのか、それ以上なのか、僕には全然、判らないんだ。


君に僕の想いを伝えてから、まだ一月しか経っていないのか。
君の返事を待ち始めてから、やっと一月経ったのか。

君が僕をどう思っているのか、僕は早く教えて欲しい。
けれど、君は、もうすぐ社会人になるから。
新生活に慣れるまで。
心に余裕が出来るまで。
君の不安が消えるまで。
いつになるか分からなくても、それまで、待っていてあげる。
そう決めた。


何も考えず、じっと待っていれば楽なのに。
君の行動に、君の言葉に、
答えの欠片を探してしまって、迷子になって苦しんでいる。
それでも。
君を急かしたくないから、僕は待つよ。いつまでも。