ホーチミンで都市鉄道が流行らない理由 | No Border 生きる。ベトナムで。

No Border 生きる。ベトナムで。

自分は自分でしかない。 I'll be there.

今日、ハノイで都市鉄道が開通した。

日本でJRがスタートしたのが約120年前だから

あまりに遅すぎる、というか文化や生活様式の違いが大きいのだろうが

それでも開通はめでたいことである。

 

バイク文化のベトナムでは交通事故は多いし何より排ガスの深刻な空気汚染が

あるため鉄道が発達することで人々(ハノイ)の生活は変わっていくだろう。

 

翻ってホーチミンでの都市鉄道も数年後には開通されると言われている。

がしかし、個人的には開通してもあまり流行らないだろうと思っている。

或いは日常的に人々が使うようになるには、恐らく10年以上必要だろう。

理由はベトナム、ホーチミンの気候、生活環境による。

 

★ホーチミンで都市鉄道が流行らない理由★

①歩く習慣がないベトナム人が常時常夏のホーチミンを歩いて駅まで行くには

苦痛過ぎる

②バイクのほうが利便性が現状高い。小回りが利き、手軽に利用できる

③どんなに駅数が増えても、カバーしきれない地域が都市内でも発生し

結局バイクで行ったほうがいい、ということになる

 

①については、歩くという習慣はいつか身につくだろうが、気候環境は変えられない。

ホーチミンは常に暑い!ハノイであれば冬もあるし、涼しい季節は電車もアリ。

 

②は、結局ここに尽きるのかなと。ただベトナムとして都市内でのバイクの交通規制を

強化して、バイクのメリットが少なくなっていけば変わるのかもしれないが現状市民の

足になっているバイクを規制することは短期には考えられないだろう。

 

③あれだけ駅数が多い、日本でさえ、未だに新しい駅が都会でも誕生している。台北でも

そうだった。つまり、駅数を増やさないとカバーできない地域がまだまだあり当然費用なども

かかってくる。カバーしきれてない地域は近くまで電車で行ってもそこから結局バスやタクシーを

使う羽目になる。であれば最初からバイクのほうががぜん便利。カバーできる範囲が相当数に

なればよいのだろうが、それは都市鉄道のみならず、都市全体の設計を考えて構築していく必要が

あるため数十年単位での時間がかかるだろう。

 

 

さらに、上記に含まれない点としてベトナム人の気質に合うか、という部分も懸念点。

恐らく時間に正確に運行されることはないだろう。ただ乗客はそれを受け入れられるだろうか。

ベトナム人は移動についてはかならせっかちで待つ、ということは基本しない。バイクなら

自分のペースでいけるが、電車は電車のルールに合わせないといけない。人身事故などの

外部環境に影響されることも多々ある。ただ最初からシステム化してしまえば、問題ないのかも

しれない(シンガポールや台湾の例をみれば事故は少ない)。

 

といろいろデメリットを挙げてきたが、個人的に使うかどうかは別として、都市鉄道は早く

ホーチミンで開通してほしいと思っている。理由としては不動産価格に影響するからだ。

自分の場合、AEONの近くに住んでいてやや郊外になるが、ほぼほぼ近くに駅ができるのは

間違いない。駅ができれば、利便性もあがるし、何より保有している不動産価値も高まる。

 

ということで最後は自分事になってしまったが笑、今後のハノイでの運用、そして将来の

ホーチミン開通に期待したい。