三顧の礼をベースに孔明先生の魅力をお届けしている
玄子(げんし)です。
今日は客人の名は?の続きからです。
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元直殿が劉備軍に入ってから間もなく、それまで【軍師】という存在を知らなかった劉備軍は、元直殿の采配の元、勝利を収めました。
勝利の美酒、最高〜♪
宴の席で盛り上がる人々。
諸将だけではなく、城中の人たちがお祝いしました。
普段は感情を出さない玄德殿も上機嫌になり
「元直がいたら、これから先も鬼に金棒だ!」
ご満悦。
元直殿は
「自分なんて、全然まだまだですよ」と謙遜しましたが
「いや!元直だけで充分天下は取れる!」
玄德殿にとって、元直殿こそが最高の軍師でした。が
「殿!世の中そんなに甘くはありません!」
褒められているのに怒り出す元直殿。
「殿を導いてくれる軍師の存在を知った今こそ、臥龍先生をお訪ねください」
・・・あ!言っちゃった(;゚ロ゚)・・・
臥龍先生とは、孔明殿のこと。
水鏡先生が玄德殿に
「臥龍、鳳雛のいずれかを得られれば、天下を得られる」と
謎めいた助言をしていたので、臥龍って人がいることだけは知っていた玄德殿ですがー
「臥龍?ああ、水鏡先生がオススメした人か」
元直殿を前に、臥龍先生はべつにいいかな〜って思うようになっていました。
それどころか、
「だったら、元直が連れてきてくれないか?」
友達の友達は皆友達です。
しかし
「殿!!!!!!
本当に天下を取る気はお有りですか!?
一回勝利したくらいで、天下を取ったおつもりですか?」
元直殿が祝賀ムードをぶっ壊しました。
「あいつは、自分から売り込んでくるような俺とは次元が違うんです!曹操も、劉表も、孫権もその動向を伺っています」
曹操、という名前を聞いた玄德殿は
「!?」
酔いが醒めました。
「正直言って、殿は権力も兵力もない!あるのは人徳だけ。
だったら、それで勝負するしかないのです!!!
孔明の力が得られるまで、何度でも殿自ら、隆中の廬を訪ねるのです!!!」
元直殿に圧倒されながらも
「わかった、明日にでも訪ねよう。
臥龍先生こと孔明殿は隆中にいらっしゃるのだな?」
こうして玄德殿は、その場で個人情報を聞き出しました。
怒る元直、知せる玄德走らす!!!ってやつです。
↑こんな言い方、ありません!今回限定です。
・・・という一連の流れを知った孔明殿は、遊びに来ていた友人と「あること」を企てることにしました。
「それは面白い!」
こうして、世に言う三顧の礼は始まるのでした。
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ご覧のお話は、史書+演義+民話伝説を玄子ブレンドしてお届けしています。
今回は民話伝説を多めに入れておきました〜。