中国で急速に成長を遂げている美容整形業界。すでに市場規模は5兆円を超え、男女を問わず美容整形が日常となりつつあります。一方で、技術が未熟な医師による整形手術によって、頻繁に手術の失敗のニュースも報じられています。
香港メディア・東網（8月21日）は、山東省で二重まぶたの整形手術を行なった女性が、眼球とまぶたを縫われるという信じられない医療事故に遭い手術を行なった美容クリニック側とトラブルになっていることを報じています。
山東省維坊市（ウェイファン）に住む女性は、3年前に3万元（約60万円）の費用で二重まぶたの美容整形手術を受けました。ところが、術後に視力の低下や違和感を覚え患部を確認したところ、眼球とまぶたが縫合されていたことに気が付いたのです。女性は2万元（約40万円）の費用を支払い別の病院で修復手術を受けましたが、美容クリニック側は賠償金の支払いを現在に至るまで拒否していると伝えられています。
女性は今回の医療事故がきっかけで視力の低下や眼球の痛みが続き、うつ病を発症するなど日常生活にも大きな支障が出ていると報じられています。中国の一般的な医師の年収は日本円で200万円ほどであり、若い医師はより年収が高い美容整形業界に選ぶ傾向にあります。こうした結果、技術的に未熟な医師による医療事故が多く発生しているのです。