ダフ屋によるチケット大量転売 入場無料の博物館も被害に | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国語で「黄牛(ホアンニウ)」と呼ばれるチケットの転売業者。日本語ではダフ屋行為にあたります。中国では以前から彼らの存在が社会問題となってきました。中国国内の病院では一般的にまず診察券を受け取り、その後受付し診察する流れとなっています。しかし、3時間待ちは日常の中国ではダフ屋が診察券を根こそぎ発券し、診察希望者に高額で販売するという信じられない現実もあるのです。

現在では、病院の診察券、コンサートイベントや列車などのチケット発行の際に実名登録や本人照会が行われるためダフ屋行為も徐々に減りつつあります。



中国国営放送・CCTV(8月13日)は、入場無料の博物館を利用しダフ屋が多額の利益を得ていると報じています。被害が確認されたのは、北京市にある中国国家博物館で、同博物館では予約制入場無料となっています。メディアによる調査で、入場者30人中28人が入場チケットをダフ屋から購入していたのです。

予約の際には実名登録が必須となる同博物館ですが、入場の際には身分証の確認がないことからダフ屋のターゲットにされていると指摘されています。さらに、メディアによるとダフ屋たちはネット上で違法に購入した個人情報のリストを利用し、大量の入場チケットを手に入れていたと報じています。

中国のネット上では、「夏休みに博物館や美術館に行こうと思ったがどこもチケットがなかった。こいつらのせいだ」「陝西省歴史博物館も全く同じ状況でダフ屋が入場券を大量に転売してた」「運営側が入場の時に身分証確認をすればいいだけなのに。運営側がダフ屋からマージンでももらっているのでは?」などの声が寄せられています。