中国の若者に人気の日本の浴衣や着物。今、こうした日本の伝統衣装に対し、中国ではトラブルが頻発しています。
香港メディア・東網（12月28日）は、貴州省で着物を巡るトラブルが発生したことを伝えています。今月25日、貴州省貴陽市で若い女性が着物を着て歩いていたところ、近くにいた中年女性が着物を脱ぐように迫ったことからトラブルになったのです。
ネットに投稿された動画には、中年女性が着物を着ていた若い女性に対し、強い口調で「売国奴」などと罵る様子が確認できます。
今回、トラブルに巻き込まれてしまった女性は今週、動画を投稿し当時の状況について「日本のアニメが好きでアニメのキャラクターが着ている着物を着ていました。周囲の方の感情を考慮せず、こうした行為をしてしまい申し訳ございません」と、謝罪する事態に追い込まれています。
中国政府は現在、公共の場で国民感情に悪影響を及ぼす服装や言論について、取り締まりを強化する方針で法改正を進めています。極めて恣意的で抽象的な内容となっており、中国国内からも懸念の声が寄せられています。
日本の文化に親しみを寄せる若者。これから国際社会を作っていく若者を、年長者が妨げるようなことがあってはなりません。むしろ暴言を投げかけた中年女性こそ、取り締まりの対象となるべきではないでしょうか。