おとり広告のスシロー 今度は中国で大炎上 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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「おとり広告」による景品表示法違反行為が相次いで報じられた回転寿司チェーン大手スシロー。メディアでも大きく報じられ、営業利益も大幅な下方修正を発表するなど、今後顧客の信頼回復が課題となっています。

こうした中、中国広東省にあるスシローで行われていた言語差別が中国メディアで大きく報じられ、中国国内で批判の声が寄せられていることが分かりました。中国メディア・澎拜新聞(8月18日付け)は、中国広東省広州市内で営業していたスシローの店舗では店内スタッフに対し、就業中の広東語の使用を禁止することを強要していたことが明らかになったと報じています。







中国メディアによると、広州市海珠区内のスシロー店舗では、従業員への連絡用に作成されたグループチャットで店舗の運営側から従業員に対し、「広東語の使用を禁止します。就業中に広東語を使用した従業員を発見した場合は報告してください。厳しく処分します」と、突然方言の使用を禁止する通達を出したのです。



当然ながら、方言を含め言語は民族にとってアイデンティティーを象徴するものです。また、広東語話者の人口は広東省や香港、華僑などを中心に3000万人以上存在しています。今回、運営側が発表した広東語禁止令に対し、広東語話者が多くいる広東省ではスシローへの批判が殺到したのです。

現在、中国のSNSでは「現地の言語文化さえも尊重しない企業がなぜそこで開業しているのか理解できない」「広州なら客も従業員も広東語話者が多いのは当然だ。広東語しか話せない客が来店したらスシローは客も追い出すの?」「この禁止令を出した奴は自分が広東語を話せないからこんなバカげたことを強要してるんだ。もうスシローには行かない」など厳しいコメントが多く寄せられています。

日本のみならず中国でも炎上してしまったスシロー。今回、日系企業でありながら現地の言語文化を否定するという事態を起こしてしまいました。信頼回復に向けどのような対応をしていくのでしょうか。