中国の人気女性インフルエンサー 配信中に突然自殺 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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今月14日、中国の動画配信者で人気インフルエンサーの女性が動画の配信中に緊急搬送され、死亡する事件が発生しました。この事件では、中国でますます当局による管理が厳しくなる動画配信業において、視聴者側のモラルが新たな課題となることを認識させるものとなりました。

中国網易新聞(10月17日)は、50万人ものフォロワー数を持つ人気インフルエンサー・羅小猫猫子が多くの視聴者を前に、動画配信中に農薬を飲み、その後死亡したことを伝えています。


自殺した女性は、10月14日夜にフォロワーに向けた動画配信を行いこのとき、自身が鬱病を患っていることをカミングアウトしていました。さらに女性は突然、瓶を持ち出し中に農薬が入っていることを話したのです。女性がこの農薬を飲むとすぐに女性は体調に異変をきたし、配信はすぐに中断され地元の病院に緊急搬送されたのです。しかし、女性は翌日の夜20時頃、病院で死亡が確認されました。



事件後、この女性の友人が明らかにしたところによると、自殺した女性は当初、交際相手だった男性の気を引くため、軽い気持ちで瓶に入った農薬を持ってきたといいます。自殺などもするつもりはなかったといいますが、視聴者から「瓶の中身が本当に農薬なのか飲んで証明しろ」「早く飲んで!飲むために持ってきたんでしょう!」「どうせ中身は水でしょ?ウソつきになりたくないならちゃんと飲んで」など、自殺を強要するかのようなコメントが相次いだことで、追い詰められ本当に農薬を飲んでしまったのだと友人は証言しています。

さらに自殺した女性の友人は、今回自殺を煽ったネットユーザーに対し、遺族へ謝罪するよう呼び掛ける声明を発表しています。言葉で自殺を煽る行為は、中国でも自殺教唆として犯罪行為として法律で定められています。

中国ではインターネット上で国家や指導者に関する侮辱発言は厳しく取り締まる一方、今回の事件のような発言については、積極的な動きを見せていません。今後、こうした人物たちへの捜査は行われるのでしょうか。