中国の学校ではソーシャルディスタンスが徹底?! | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の一つとして、最近、他の人と物理的な距離を取ることを意味する「ソーシャルディスタンス」という言葉をよく目にするようになりました。このソーシャルディスタンス、中国では教育現場でも導入されており、今、中国国内のSNS上で話題を集めている映像からも、その様子が見て取れます。





映像は貴州省の中学校で昼食時の光景で、生徒が校庭で立ちながら食事を摂る姿が映っていますが、生徒たちがそれぞれ1.5メートルのソーシャルディスタンスをとっていることがわかります。ちょっと異様にも見えるこの光景に、中国のネットユーザーからは「感染拡大防止のために学校はソーシャルディスタンスを取り入れ努力している」「学生たちやその家族を守るためには適切な方法だ」と、評価する声が上がっている一方、「まるで刑務所の食事風景のようだ。生徒たちがかわいそう」「食事を摂るために、生徒たちがマスクを顎まで下げている。これではウイルスが顔に付着してしまい本末転倒だ」など、疑問を呈するコメントも多く寄せられ大きな注目を集めています。

中国でソーシャルディスタンスが導入されているのは学校だけではありません。中国国内の理髪店では、客との距離を維持するため、長い棒の先端にハサミやたわしを付け、客の理髪を行っています。

また、スーパーや飲食店などでも、店内に入場出来る人数を制限したり、会計の列に一定の間隔を開けて並ぶようラインを設けたり、座席に人が密集しないよう一部の座席の使用を禁止するなどの取り組みが行われています。しかし、その一方で、観光地には大量の人々が押し寄せており、感染拡大リスクの再上昇を懸念する声も数多く寄せられています。(参考記事)

学校や商店などでは徐々にソーシャルディスタンスが浸透してきた中国。しかし、無症状患者の数は徐々に増加しています。経済活動の再開を焦るあまり判断を間違えば、今後、新たな感染爆発を起こす可能性もあるでしょう。