周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
公式ホームページ:http://zhoulaiyou.jp

映画『プラダを着た悪魔2』をめぐり、アジア系キャラクターの設定が「差別的ではないか」との議論が中国のネット上で拡大しています。


本作は、約20年ぶりの続編として制作され、メリル・ストリープとアン・ハサウェイが再び共演。世界的に大きな注目を集めていましたが、公開終盤に明らかになった一部シーンがきっかけで論争が発生しました。関連話題は中国のSNS「微博」で急速に拡散し、閲覧数は2500万回を超えています。








問題の中心となっているのは、作中に登場するアジア系女性アシスタントのキャラクターです。中国のネットユーザーの間では、この人物の英語名が「Chin Chou」とされ、その発音が、歴史的に中国人や東アジア人を揶揄する差別的表現「Ching Chong」に似ていると指摘されています。この表現は欧米諸国を中心に歴史的に中華人を侮辱する文脈で使われてきた経緯があり、単なる偶然ではなく不適切な命名ではないかとの疑念が広がっています。


さらに、キャラクターの外見や描写も批判の対象となっています。劇中では、このアシスタントが地味なチェック柄のスーツに太いフレームの眼鏡、硬い印象の髪型で登場し、華やかなファッション業界で働く他の登場人物と強い対比がなされています。この点について、「オタク的」「周縁的」といったステレオタイプを強化しているとの声が上がっています。また、自己紹介の場面で「イェール大学卒、GPA3.86」といった経歴を機械的に読み上げる描写も、「アジア人は高学歴だが社交性に欠ける」という固定観念を助長していると批判されています。


こうした論争を受け、中国のネット上では賛否が分かれています。一部のユーザーは上映ボイコットを呼びかけ、「中国市場で利益を得ようとしながら、侮辱的な表現を含めている」と強く反発しています。一方で、「過剰反応ではないか」といった冷静な見方も見られます。


さらに、映画のプロモーション戦略も批判の対象となっています。上海でのプレミアイベントでは、中国の人気タレントが起用された一方で、問題となっているキャラクターにはほとんど触れられなかったことから、「意図的に論点を避けている」との指摘が出ています。また韓国での宣伝では人気アイドルが起用され、華やかなイメージを強調する一方、作品内のアジア系キャラクターの描写との落差が「二重基準」だと批判されています。世界的なヒットが予想される人気映画の新作。中国では厳しい船出となりそうです。