【ワシントン＝黒見周平】米議会下院は２６日、トランプ大統領がメキシコ国境に壁を建設するため、１５日に行った国家非常事態の宣言について、無効とする決議を賛成２４５、反対１８２で可決した。多数を握る野党・民主党議員に加え、共和党から１３人が賛成に回った。
米メディアによると、上院（共和党５３人、民主党４７人）でも、共和党から少なくとも３人が無効決議に賛成の立場とみられ、上下両院で可決される可能性が浮上している。
ホワイトハウスは２６日の声明で、決議が議会を通過した場合、「大統領には拒否権の行使が勧められるだろう」とけん制した。トランプ氏は２５日のツイッターで上院の共和党議員に対し、「国境を開放する民主党のワナにはまるな」と呼びかけた。
米国の政治リスクについて検討を要す。