奥州、弾丸でしたがとっても楽しかったです。




 

 

獅子躍が素晴らしかった。

今は音楽の教科書にも載っていて有名なものですけど、実際に見たのは初めてで。


ひたすら反復していくリズムの中でソロと3人の踊りがあったんですけど、非常に統制された厳しさのある動きで、農家のおにいさんが農閑期に練習してます的な牧歌的なやつを想像していた自分を猛省した。

ちょっと本気度が違う。

(いや仮に農閑期の片手間だったとしても、東北は冬が長いし、気質からして超本気なのだとは思うが。)


一曲15分くらいはありましたか、かなり長い時間、ひたすら跳ねるような動き。

20度を超す暑さで日差しもある中踊り続け、待機時間にも素顔を見せたりせずに、この重そうなかぶりもののままきっちり円陣に並んで小声で反省会。


もっと休んでくれていいのよ・・

と思いつつ、この厳しさを含めてのこの踊りなんだろうなとも思いました。


「発表会は好きだけど練習嫌い」とか言ってるウチの娘よ、もっと練習しろ・・


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人生初の2列目。

と言っても角っこで、特に「007」は完全に蚊帳の外ではあったんですが(笑)、そんな中で格別のサービス精神を感じたのが


こうしろうくん


後ろ姿はカッコよく、前から見れば笑顔がめちゃくちゃキュートで、角っこの席にもちゃんと目を配ってくれる。


今回は特に段差がなくてアリーナ3列目までの席が見づらかった中、彼のサービス精神はひときわ心を打つものがありました。


そのほかにも

ポールの眼力

チョックさんのギラギラの衣装とモノホンのエロみ(芸の極み)

昌磨のゴムまりみたいな躍動感

三原舞ちゃんのふわふわした何か

宮原さんのツヤツヤした何か


などなど色々見どころ多く、楽しいアイスショーでしたけど。


羽生氏。

そうよ羽生氏よ。


別もんだった・・

今までも常に「別格だなあ」って思ってきたけど、今回はそういうのとも違う感じ。


ジュエリー見に行ったら中尊寺金色堂出てきた的なw

(岩手だけになっ)


スケーターごとにいろんな魅力があって、でっかい宝石のブローチもあれば、綺麗な色の宝石のネックレスもあり、ゴージャスなデザインの冠もあり。

羽生氏を含め、そこに上下をつける気はさらさらないんですわ。


でもそこに降り立った羽生氏、もはやジュエリーじゃないのさ・・

あえて言えば、とんでもなく精緻な玉(ぎょく)の透かし彫りの・・机とか・・?

その目的を根本的に覆してくるような、究極に美しくて、究極に実用的じゃなくて、でも必要なもの。

それを作ること、そこに存在すること自体が祈りであって、もはや美すら目的ではないという感じ。


スタート地点、背中が目の前でした。

白い衣装の下にある筋肉の隆起だとかそういったものがうっすら感じられるのに、存在感が人間じゃない。

ハク様、そこに立っているだけで一切衆生を救える。


首に絡んだヒラヒラをちょっと気にするそぶりがあったけど、でも次第にそんな意思も感情も表現も失って、ヒラヒラともどもただそこにある生き物?現象?になっていくさまは、まさにハク様が龍に戻っていくみたい。

ハプニングだったのかもしれないけども見入ってしまった。


ジャンプ(3loでしたっけ?)なんて、風に乗って回ったみたいで、自分から跳んだようには見えなかったな・・

スパイラルも、普段からそういうふうに移動してるようにしか見えない。

なりきってるとか、演じてるとかじゃないんだよなあ。

もう言語化の限界。


とにかくハク様は一度体験すべし。

見るとか楽しむとか、そういう次元じゃない奇跡的な体験。

完全に拍手忘れるし、スピン?それなんでしたっけ?ってなるし、ただただ拝みたい。

神格化とかそういうんじゃなくて、芸の究極形ってこういうことなのか、と思った次第です。



さあ。

今日は横浜に向かう東海道新幹線で書いてます。

プロは何かな、オペラ座かな・・

(楽しみだけどちょっと怖い)