すごい題名・・(笑)
 
全4話・・らしいのですが、2話づつまとめて、前・後編という形で放送されていました。
 
タイタニック沈没という一つの出来事を、表と裏の両面から二度見するという、ちょっと変わった構成のドラマ。
映画「羅生門」みたいな感じですかね。
 
前篇は、乗客たちのタテマエ、主に上流階級の乗客から見た事故
後編は、乗客たちのホンネ、そして中・下層階級の乗客から見た事故
といったところ。
 
とにかく登場人物が膨大で、名前が全然覚えられませんが・・。
面白いことに、ほとんどの女性は、小さな子供に至るまで、「ウザキャラ」です。
でも、タイタニックの避難規定によって、女性が優先してボートに乗せられるので、助かるのは彼女たちなんですね。
 
一方男性キャラは、飛びぬけてすごい人物ってのもいないですが、総じて魅力的です。
死に直面しても勇敢なので、結局ほどんどの男性キャラは助からない、という悲劇的な結末もミソでしょう。
ウザい女性たちに誠心誠意尽くそうとするこれらの男性キャラたちの魅力ゆえに、ついつい引きこまれて見てしまいます・・・
これで、もうちょっとストーリーに真実味があったら、かなり絶賛してたと思うんですが・・どうもウソくさい。
語りたいテーマがあって、それに合うような話をでっちあげた感が強かったです。
セリフが多いというか、言わなくていいことまで全部セリフにしちゃってるな、っていう感じもします。
外国人や若者向けにわかりやすくしてくれてるのかもしれませんが。
 
階級や宗教(具体的にいえばアイルランドの問題)や国籍といった問題がテーマだったのかなと思いますが、黒人・アジア系・非キリスト教徒が全く登場していないです。
最近のドラマでは滅多にないことなので、何か意図があったんだろうとは思います。
 
最後に、魅力的だったキャラを数人。
 
○二等船室および一等船室の使用人を担当している乗務員
女性の中で、というよりドラマ全体で一番光り輝いていたのが彼女。
階級的には最下層にいるけれども、自信があって、自分を恥じていない。職務に忠実で、世の中を真っすぐに見ているところがとても魅力的です。
 
○二等航海士のライトラー
普通にカッコよいです。
有名女優が貴族にぞんざいな扱いを受けているのを見て、職務を超えて助け船を出したりします。
制服もカッコいいけど、ジャケットの下に着ているロゴ入りトレーナー?が、すごくカワイイ。
でも・・1912年にあんなプリント入りの服があったのか??
 
○一等船室の貴族に仕えている執事
黒髪だし、地味~なキャラですが、一番好きなのがこちら。
同僚の、ちょっとウザいメイド(以前「ミス・マープル」で犯人だった気がする。)に惚れていますが、いい年して子供みたいなちょっかいを出して彼女を怒らせたりするんですね。
でも、結局は彼女のピンチを何度も救うことになります。
いつも人知れず行動しているので、彼女以外、誰にも感謝されないというのが、萌えどころ・・・です。