どうも、くろです。


*この記事は過去の私(浪人終了時)と現在(大学3年)の私の共同執筆ですので、所々言葉使いが異なります。昔の私はかなりフランクに書いているのが特徴です。出来れば全部書き直したかったのですが、時間の都合上、編集にしました。申し訳ありません。


東京駅


2020年の慶應商学部合格発表、お疲れ様でした。
まず合格された方、本当におめでとうございます。受験では様々な苦労があったかと思われますが、その苦労や困難を乗り越え、今までの努力が実った最高の瞬間を味わうことが出来たのではないでしょうか?
国立の方はあと少し、頑張って下さい。私は2次試験がない国立を選んだので、最後まで頑張るという経験が出来ませんでしたが、2次まで努力し続けることで、より合格の感動が高まります。



惜しくも第一志望に不合格だった方は選択の時です。
浪人するか滑り止めに進学するかという人生の大きな決断を迫られるはずです。

私は現役時、滑り止めに受かっていましたが、浪人を決意し、次の年、不合格を叩きつけられた慶應商学部に合格することが出来ました。
だからといって、読者の皆様に浪人を勧めるような記事を書いたりはしません。
私のブログのスタンスとして、読者のより良い意思決定のために物事を整理したり、新しい選択肢を提供するのがモットーです。
中立性を常に意識してブログを書いていますので、ご安心下さい。
そして、最終的な決断は読者自身が行って下さい。決して、私や周りの浪人生が成功したから浪人するという選び方だけはやめて下さい。



では、滑り止めと浪人について書いていきます。

滑り止めについては文章で説明します。
滑り止めに進学すれば当たり前ですが、時間を無駄にすることがありません。正直浪人してやる勉強にあまり意味はないと思います。その1年を長期留学に回すことも出来ますし、より専門的な学問への研究時間に充てるほうが有意義です。また、浪人費用もかかりません。
一方で、自分の可能性を閉ざしてしまう。本来ならまだ上を目指せたはずなのに、滑り止めに進学してしまうことで、その可能性を0にしてしまいます。
また、今後、就職活動される方は学歴フィルターというものに引っかかる可能性が出てきます。
(学歴フィルターとは学歴によってそもそも企業にエントリー出来なかったり、学歴で足切りされてしまうことです)
就職活動していて感じたのは、旧帝・早慶レベルの学歴があればほとんど学歴フィルターに引っ掛からないということです。あまりトップレベルの外資や日系コンサルなどを見ていないので、そのレベルになると東大京大じゃないときついかも知れませんが、それ以外であればほぼ問題ないと思います。あとは大学でいかに過ごしてきたかやその人の人柄という話になっていきます。

次のボーダーとしてはマーチ・関関同立あたりですね。
そこで線引きしている日系大手企業を多く見かけます。

やはり学歴の有無によって、「論理性」と「仕事への熱意」、この2点に違いが現れます。
ビジネスは筋立てて考えて行かなければならないので絶対にチームで議論する上で論理性は必要になります。また、仕事への熱意は、受験勉強という特に意味のないものに打ち込み、合格を勝ち取ったというのが学歴がある人の共通なので、お金がもらえる仕事にはさらに熱意を持って取り組んでくれるだろうという企業側の考えがあり、学歴の高い人を取る傾向にあると私は思います。
また、学歴が持つシグナリングや、学歴が高い人を取る統計的な合理性を大学で学んだので、学歴フィルターは必ず存在します。
実際、誰かとチームを組む上で、学歴のより高い人と一緒に仕事をしたいと私も考えます。ただ、学歴が高くても人の意見を全く聞かない人であったり、チームに貢献しない人は遠慮したいですが(笑)
学歴で足切りして、あとは人柄を見る。その足切りのボーダーラインをどこに設定するかは企業でバラバラです。上位の企業を狙うのであればより高い学歴が必要になります。

また、滑り止めに進学するのは楽です。挑戦しなければ痛みを伴いません。浪人して失敗するリスクもありません。ただし、浪人を成功して得られるリターンもありません。


まとめると、滑り止めのメリットとして、
時間の有効活用・費用削減・リスクの低さ

デメリットとして、自分の可能性を自ら閉ざしてしまう。その結果、学歴フィルターに引っ掛かる可能性がある。



次に浪人。滑り止めに進学することのメリット・デメリットとほとんど表裏一体になっています。

まず、浪人のメリット

勉強すれば必ず現役よりいい大学にいける

そりゃー、他の人より一年多く勉強してますからねー。
しかし、勉強出来ればという条件付きです。浪人には様々な勉強阻害要因があります


・時間の豊富さで現役より優位
勉強時間がたっぷりあるので時間がなくて知識を入れ忘れる状態にはまずならない。

私は現役のとき、文化史は捨ててました、時間がなかったので。しかし、浪人したらそんな心配はなくなります。


・一度人生をかけた試験を体験している
対策が出来ます。雰囲気を知っているのと知っていないのとでは大きな違いです。


・模試で偏差値爆上げできる
浪人時のモチベーション維持になります。しかし、逆に良い成績で慢心してしまう場合もあり、危険です。


・これは私の単なる予測ですが、高学歴の方が人工知能が完成したとしても職を失う可能性が低い

現役で中途半端な学歴を得て、40代になってから失業し、職を探す人間になるか、それとも、一年を余分に費やし、AIにとって代わられない人間になるかという話です。

【追記】高学歴でも職によりますね。人の感情を大切にする仕事はこれからも残っていくと思います。


・浪人し、必死に勉強して勝ち取った合格はなによりもうれしい。現役でいくよりうれしいのは間違いない。
メンタルがぐちゃぐちゃになりながら、それでも勉強しなければ成績が上がらず、努力を続けて得た結果は何よりも替えがたい素晴らしい経験になるはずです。それが今後の人生の支えや自信につながります。



浪人するデメリット

精神がすり減らされる

これは浪人で最大の敵といえるでしょう。
私はほんとにぎりぎりのところで打ち勝てましたが、あのとき負けてたらと思うとぞっとします。南山でコンプ発症して、他大を叩きまくるんでしょうねw

ほんとに大切なものはなくしてからはじめて気づく。これを浪人してよく痛感しました。
精神を安定に保てることがどれだけありがたいことか。

精神状態をいかに安定させるかが浪人で勉強するために必須です。浪人生はメンタル面で不調をきたすことが多く、その結果勉強に集中できなかったり、そもそも勉強しなくなります。


・地位が最底辺

どんなにfランでも大学生は大学生!それに劣るのが浪人生。
しかし、最底辺を味わうからこそ、勝利の美酒はうまくなる。


・親との関係は常に険悪?

浪人に理解がある親ならいいんですが、たいていの親はそうではないので、大変です。


・怠惰になるときが必ずくる

人間、ありあまる時間を手にすると必ずやるべきことを後回しにしてしまうものなんです。
怠惰になったとき、いかにはやく抜け出せるかが勝負となります。


お金が余分にかかる

まあ、将来の先行投資と思えばいいのですが。滑り止めに進学していれば本来かからない費用です。


・睡眠時間が多く必要となる

これは体感ですが、ストレスが多くかかっていると睡眠時間が増え、ストレスが少ないと睡眠時間が減るように感じます。
私は浪人時、10時間ぐらい寝てたけど、今、5、6時間で目が覚めて、二度寝できなくなっちゃう。


・12月から2月がきつすぎる

ここが浪人最大の山場。12月でしっかりセンター対策したものが笑顔になれる。
しかし、センターの勉強で力尽きると上位の大学は二次比が大きいので落ちる。
センターとれても怠けないやつが合格できる。


・親戚に会いづらい


・自分はまだ伸びしろがあると過大評価すると浪人を永遠と繰り返すことになる

どこかで自分を見つめ直し、自分の力量をはかることが必要。どの学歴で妥協できるかよく考えるべきです。


・吉野家の常連になってしまう

吉野家が好きなら構わないよ。


時間を無駄にしてしまう
受験勉強というものは特に意味がありません。人を共通の尺度で測るためのメジャーでしかないので。
自分の得意なことや留学、学問に時間を割いたほうが有意義です。



まとめると、
浪人のメリットは、自分の限界を追及し、より高い学歴を手に入れられる可能性が上がること。そして、浪人し、より上の大学に合格できたという経験は今後の人生の支えとなること。

デメリットは、時間・お金がかかり、失敗するリスクが大きいこと。



浪人を決めるのは結局自分です。上のメリット、デメリットをしっかりと吟味し、自分に浪人生活を完遂できる意思があるか考えて決定してください。


まあ、私みたいな、メンタルも身体も弱い人間でもなんとかゴールまでたどり着けたので、あとは気持ち次第ですかね。
【追記】1日に12時間やるより、8時間を1週間続けたほうが成績上がるし、体への負担も少ない



また、自分はこの先、何がしたいかよく考えてから浪人するかしないか選択するのがいいと思います。
地方公務員になりたいのであれば、そこまで学歴が大切だとは思いませんし、浪人する1年を公務員の勉強に回すべきです。

しかし、どんな将来でも学歴はあるに越したことはありません。それが努力の普遍的な証明になるので。

自身の伸び代、メンタル管理、浪人費用などなど、様々な要素を考慮して進学するかもう1年頑張るか決定して下さい。
そして、1度選んだことにしっかりと注力することです。
浪人を決意したなら必ず勉強し、合格を勝ち取って下さい。
滑り止めに進学するのであれば、浪人生が無駄にする1年を有意義に使って下さい。自分が浪人してたらもっと上に行けたなどという恥ずかしい妄想だけはするべきではありません。リスクを引き受けなかったのは自分自身なのですから。
(もちろん金銭的な制約から進学せざるを得ない人もいますが、その場合も進学先でしか出来ないこと、進学したから作れた時間を有意義に使うべきです。環境に不満を言って、自身の成長の足を止めている時間はありません)


読者のより良い選択を願って、この記事を締めさせて頂きます。