Dynastes hercules hercules | zojurasのブログ

前回は体重と図体世界一であるエレファスゾウカブトを出しましたが、真打ちといいますか、やっぱり世界一のこれを出さないとなりません。

云わずと知れたヘラクレス

原名亜種のDynastes hercules hercules 

この太い角を観てくらはい。

数あるヘラクレスの中で、こんな立派な角を持つのは、この原名亜種だけです。

昆虫ゼリーを食事中

かなりの大食らいでもあります。

ヘラクレスの場合、頭角にある突起の数や、形状も亜種見分けのポイントになります。

観ていて、惚れ惚れするようなヘラですが

値段が安くは無いので

現在はコーカサス派になっています。

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昆虫展での、オスメス標本。

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メスにはやはり角が無く、ちゃちい感じで、こういう部分では、ヘラといえど、ゾウカブに負ける感じ・・・・・(ゾウカブのメスは、図体から、肝っ玉母さんのように見えるので)。

ヘラクレスオオカブトムシ Dynastes hercules hercules 

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 コガネムシ科

「ヘルクレスオオカブト」とも呼ばれ、世界最大のカブトムシとしてあまりに有名な存在であり、特大個体の最大体長が180mm近くにも達する。

体長の半分程にもなる長大な胸角が特徴で、その胸角と、頭角の形状と、前翅の色彩と、生息地の違いによって亜種分けされており、原名亜種のキューバとドミニカに生息する D h hercules の他、その近くの小アンチル諸島に住む最小亜種のD h reidi(baudrii)、原名亜種に匹敵する大きさのコロンビアとベネズエラに産するD h lichyi 生息地が最も北のメキシコ南部とニカラグワ、コスタリカ産のD h septentrionalis 、角が細いコロンビアとエクアドルのD h occidentalis ブラジル、ペルー、ボリビア、エクアドルに分布するD h ecuatorianus ブラジル西部産のD h takakuwai、メキシコ産の小形亜種の D h tuxtlaensis ベネズエラ東部産のD h bleuzeni ボリビア産のD h morishimai、ブラジル東部産のD h paschoali 、トリニダード・トバコに住むD h  trinidadensis といった12亜種にも分けられ、原名亜種の本種はその中でも最も太く、長大な胸角を持つ事でも知られている。

熱帯雨林の高標高や、雲霧林地帯に生息し、広葉樹のの樹皮を傷つけ、樹液や、果実に付いてその汁を嘗め取る。成虫寿命は1年近くに達し、卵から成虫になるまで数年かかるといわれるが、飼育下ではほぼ一年半ほどを要する。前翅の色は黃色、もしくはくすんだ黄緑色のようにみえるが、翅の乾燥状態でこのような地肌の色合いになり、飼育下と湿度のある環境では翅が黒く変色するが、乾燥、もしくは死亡個体では、地肌の黃色となる。

闘争本能も強く、胸角で相手を捉え、頭角で相手を挟み込んで、胸角と頭角を以て相手を持ち上げて投げ飛ばす事から、怪力を誇ったギリシア神話の英雄ヘラクレスに見立ててその名が付けられたとされる。その力は自身よりも体重がある同地域のゾウカブト類をも持ち上げて投げ飛ばす事もあり、闘争になった場合の激しさは、アジアのコーカサスオオカブト類にも引けを取らない。

世界最大のカブトムシという事で飼育者数の多さも相まって、絶大な人気を誇るが、原名亜種は現在保護対象として採集禁止となり、禁止後にブリードされた個体、もしくは他亜種が日本へ輸入されて販売されている。